小谷村の旧道を探検しにサイクリング

 先日の記事の通り白馬村をサイクリングしてきましたが、同じ日に小谷村でも国道148号線を回避して旧道探検サイクリングをしております。南小谷駅から平岩駅までの区間を走ろうと考えました。

旧道を走った時の動画を適当に切り貼り

 スポーツバイシクルに乗り出してから海無し県出身の宿命として「自分の力で海まで行ってみたい」という想いが以前よりありました。しかし、これが実際にやるとなると結構大変かつ危険です。

 検索すればいくらでも画像が出てきますが白馬村以北の「小谷村〜糸魚川」区間は「道幅が狭い」、「トンネルやスノーシェッド区間が長い」、「トラックがビュンビュン行き交う」という道路事情なので自転車で行くのは大変危険を伴います。実際に自転車での日本一周に挑戦されていた方が事故で亡くなられています。車側からすれば「自転車や徒歩の人間がいるとは想定できない」という道路なのです。

 ツーリング等で糸魚川へ抜けるルートを実際に走っている先達がいらっしゃるわけですが、危険回避策として旧道を使用しながら走るという選択肢があります。今回は試験的に平岩駅まで走ろうということで計画しました。

 先に結末を伝えておくと今回は平岩駅の一つ前の北小谷駅までしか進めませんでした。この日は平岩駅まで走った後は白馬村に行ってサイクリングをしようと考えていたわけですが、その時点で時間制限が発生します。また、後述しますが道を間違えてタイムロスが発生したり、寄り道をしたりとタイムリミットが来てしまった次第・・・。

まずは大糸線で南小谷駅まで行きます。南小谷駅から糸魚川方面はJR西の管轄になるので乗り換えが必要ですが100分待ちなので南小谷駅からスタートします。南小谷駅までの道のりで姫川に目を移すと大きな岩がゴロゴロ転がっています。おそらく1995年(平成7年)の「7.11梅雨前線豪雨災害」によるものと推察。

 しばらく走るとローソンがあり、さらに進むと「下里瀬」の掲示がかかった信号に差し掛かります。国道148号線のトンネルを回避するため信号を左折し一段下の道路を走ります。これが旧道です。

 旧道もスノーシェッドが断続的に続きますが車はほとんど走っていません。路面状況は良くないので注意して進みます。

 旧道を進んでいくと「中土駅」に到着します。その昔、大糸線は松本から糸魚川までは繋がっておらず「松本〜中土」の「大糸南線」の終着駅だったという歴史があります(小滝〜糸魚川は「大糸北線」)。

 他の大糸線の駅と同じく無人駅です。中はこんな感じです。

 中土駅から進んでいくとさらにスノーシェッド。

 どんどん進んでいくと赤い鉄骨のスノーシェッドに差し掛かります。

 突き当たり右折し「姫川橋」というコンクリート製の橋を渡ります。

 橋を渡ると交差点に差し掛かり国道148号線と合流します。「小谷温泉」はこの交差点をまっすぐ進みます。トンネルになっているのが国道148号線です。途中でスノーシェッドも含んでの約2kmのトンネル区間。ここを走るのは安全上避けたいところ。

 標識にもあるように国道に並走するように旧道があるのでこの道を進みます。

 さらにトンネルを進んでいくと大きなカーブに差し掛かります。公式の地図では山を登っていくのですが、それとは別に河川敷に下るように別の道があります。浦川下流工事用道路ということらしいです。非公式の道路と思われますがGoogleマップでは道路扱いされているようで表示されています。

 工事を行なっている旨の看板があります。明確に期間が決まっていないようです。答えを先に言うと先に述べた山を登るルートは倒木等で道がふさがっているので北小谷駅方面には進めません。後述の「浦川橋」を渡ったすぐ横にある「塩の道」かこの工事現場用の道を使わないと通過は難しいでしょう。今回は工事用の道を使って進みましたが、そこで曲がる場所を間違えてぬかるみとダートに突っ込んでしまいました。

 間違えずに進むと道は良くないのですが「来馬グラウンド」に出るのでそこから北小谷駅方向に通過できます。ちなみに塩の道を使うルートは途中で道が切れているようなので草木をかき分けて進む必要があるようです。少なくとも自転車で行くのは大変です。

 寄り道して山側に登っていき「浦川橋」に到着しました。

 橋の手前には「稗田山崩壊」に絡んで「幸田文文学碑」が設置されています。1995年(平成7年)の「7.11梅雨前線豪雨災害」で流されておりこちらは2代目とのこと。

 塩の道や大糸線の歴史からも伺えますが、古の時代より軟弱な地質にどれほど手を焼いてきたかがわかります。

 本来の計画では10:45頃には平岩駅に到着し11:08初の電車で白馬方面に戻る予定でしたが時間をロスして間に合わないことは確定。無念ですが今回は道の駅小谷での休憩を挟んで北小谷駅から輪行しました。

 JR西の大糸線は非電化区間なので車両の上に電線がありません。

 南小谷駅でJR東の大糸線に乗り換えて白馬に向かいました。

 ちなみに無理をしてそのまま平岩駅に行った場合ですが「11:08発」の次が「13:50発」なので白馬村に着くのは夕方になります。帰路を夜間走行というのは避けたかったため今回は撤退しました。

 北小谷駅から平岩駅の区間は長野県と新潟県の県境となっており「国界橋」があります。そこから葛葉峠を下り平岩駅に行くのですが次回リベンジしたいと思います。平岩駅から先はまともな迂回路が無いのでどうするか・・・?

 最後にこちらの写真は白馬村に移動したところで撮影したもの。応急処置的に水でバシャバシャ泥を落としましたが足回りが汚い・・・。帰宅後は徹底的に水洗いして注油してと後始末が大変でした。タイヤはともかくリムブレーキは泥つまりで大変だったので走行場面に応じた機材選択は大事だなと痛感しました。

 結果的には時間制約や道を間違えたりと北小谷駅までしか進めませんでしたが、旧道に残るトンネルやスノーシェッド等の趣ある道を走れたのでまずまずの結果。