「SDW HEROES ドミナントスペリオル ダークネスドラゴン」レビュー そして、今更気がついたこのシリーズのキットにおける問題点

 SDガンダム ワールドヒーローズの外伝プロジェクト『SDガンダムワールド ヒーローズ THE LEGEND OF DRAGON KNIGHT』より「SDW HEROES ドミナントスペリオル ダークネスドラゴン」が発売されたので組み立ててみました。先月、先々月からのスペリオルストライク、オルタナティブジャスティスに続くSDWシリーズにおけるスペリオルドラゴン系のキットです。

 どういう設定かが一番気になっていたのですがエーデンが進化した姿とのこと。「エーデンって誰?」となりますが公式サイトのコミックで出てくる黒幕ですね。肝心のエーデンの公式設定画が出ていないのですがいつか出るのでしょうか?他にもこのキット以降については新製品のアナウンスが無いことも気になっています。新作でも良いのでSDWシリーズが続いてくれると良いなと一ファンとして思う次第。

 キットの話に戻りますがランナーはクリアーブラック、クリアーパープル、ブラック2色の4色構成。

 ブラックは写真ではわかりにくいですが通常のブラックとメタリック(シルバー)が入った感じのブラックの2色。

 これまでにスペリオルストライク、オルタナティブジャスティスを組んでいるので説明書を見なくても商品画像を見れば組めてしまいます。

 フェイス部分は首のジョイント部品の取り付け向きが面白いなと思いました。後方に突き出ているのは前2キットでアゴにあたる部分です。組み替え遊び時にはこの部品も使えば幅は広がりそう。

 組み上がったのがこちら。前の2キットと異なり目と頬のシールを貼っています。なぜここだけ貼ったかは後述します。スペリオルストライクのカラバリ違いなだけに見えますが細部のデザインが異なります。また、このカラーリングなのでキャラクター性がはっきりしています。

 純粋にブラックとクリアーパープルの色合いもありかっこいいですね。写真ではわかりにくいのですが2色のブラックのおかげでのっぺりとした単調さを防いでいるように思います。素体もスペリオルストライクと同じものですがクリアーブラックなので同じ黒系統としてうまく纏まっています。素体はブラック系なので他のキットとも合わせやすそうです。少なくともナイトストライクのクリアーグリーンよりは組み合わせるキットを選ばないように思えます。

 フェイス部分が通常のブラック、ツノと胸・肩の鎧がメタリックが入ったブラックです。

 素組みの段階でも細かい装飾が目立っているのでシルバーでここを塗ってあげるだけで化けますね。

 必殺技用の平手パーツとスペリオルストライクにも付属していたパーツの色違い版が付いてきます。平手パーツはオルタナティブジャスティスにも使う想定でクリアパープルみたいです。こういうパーツを付けてくれるならレイフガンダムのように剣・盾など武器を設定して欲しかったなとも思いますね。

 タイトルに書いた「今更気づいた問題点」というのはシールのことです。今回のキットは素組みにシールを貼って完成させるつもりでしたが、このシールがとにかく扱いづらいことこの上ない……。

 他のガンプラと比較しての話ですがシール台紙からなかなか剥がれてくれません。さらに粘着力が強すぎて微調整もしにくいという状況。さらに本キット特有の細かい装飾による凹凸もあり、シール貼り作業がストレスという表現を超えてもはや「苦行」というレベルです。頬のシールを貼り終えたところで心が折れました。これならはみ出したりムラになってもガンダムマーカーや筆塗りで塗装する方が遥かに快適です。

 自分が触った感触としてはシール台紙が厚すぎることも原因な気がします。他のSDWシリーズキットのシールも同じ感じだったのでシリーズ全体の問題に思えます。このようにシール張りは挫折したので追々時間を見つけてシルバーだけでも筆かマーカーで塗る予定です。

 今回のドミナントスペリオルは設定としては他キャラと合体しませんが、キットの構造から組み替え遊びはできるので遊びの幅があるキットと言えます。また、単体でもデザインがかっこいいので少し塗ってやるだけでも満足度は高くなるのではないでしょうか。デザインが思いっきり『黄金神話』に出てきたデビルスペリオルを感じさせるデザイン(特にツノ部分)なのでそういう色に塗る人もいそうですね。