前回投稿した小谷村の「塩の道祭り」に参加した記事の続きになります。そのまま白馬大池駅まで降りて帰るのももったいなかったので「栂池高原-白馬駅」区間の塩の道を歩くことにしました。
*イベントルートの関係から「糸魚川市方面→松本市側」の順で歩いております。
塩の道のルートは前回記事でも紹介している『塩の道 歩けば旅びと 千国街道をゆく』で確認しつつ歩きました。資料を確認しながら進む方が確実ですが小谷村同様に白馬村も塩の道関係の道標は充実しています。
この林頭という区間は資料では未舗装路を抜けるとあります。この画像の右側、カーブ手前に下に降りる道があるようです。私は間違えて先に進んでしまい行き止まりで戻っています。
引き返したのちは未舗装路を抜けた先にあたる場所を目指し進みます。坂を下っていくのですがパノラマ大橋が遠くに確認できます。
坂を降りていくと塩の道の道標がありました。
矢印の先は未舗装路があります。おそらくこの道を進むと先ほど引き返した未舗装区間に繋がっています。(帰宅後にGoogleマップで確認したら道らしきものが見えました)
先ほどの道標からさらに坂を登ってパノラマ大橋のある道路に出ました。
そこからしばらく歩いていくと「落倉自然園」。白馬村は湿原が多いのですがここもその代表格と言える場所です。道路に面したところに石仏と庚申塔が残っています。
自然園からさらに進むと「風切地蔵」。名前に風とありますが風害、病魔、悪魔、災などの「悪い風」を払うとされているお地蔵様です。
このお召し物はどなたがお世話をしているのでしょう?
風切地蔵からちょっと進んだ先の向かい側から未舗装路に入ります。わかりにくいのですがよく見ると塩の道の案内看板が出ているので行けばわかると思います。そおん未舗装路を下りていくとこの標識があります。これを見つけるまでこの方向で合っているのか不安になります。
一度、舗装路を渡りつつ未舗装路を進んでいくと画像の「落倉の古道標」の石があります。形から石仏に加工される前の石だったのでしょうか? 見つけられるか不安でしたが意外とすぐに目にとまりました。この道を抜けていくと次に紹介する「おかるの穴」がある橋に出ます。
ちなみにこの石がある未舗装路はこれくらいしか見るべきものが無いので無理して通る必要はないと思います。と言うのも時期と天候によるのでしょうが道がぬかるんでおり歩きやすいとは言えません。また、新しい動物の糞(何の動物かは不明)が道に転がっていたので何かしらの獣に遭遇する可能性は他の道より高そうです。通る場合は最低限、クマ鈴やラジオや音楽を流す対策は必要でしょう。
私がこの道を抜けた際に県外から来たと思われるファミリーはこの区間に入ろうか検討していました。クマ鈴も持っていないとのことで先の状況から全力で止めておきました。せっかく県外から来ているならここじゃなくても良い場所はたくさんありますし。
さきほどの道を抜けると「おかるの穴」の標識がある橋に出ます。「おかるの穴」は嫁と姑の不仲にまつわる昔話です。おかるという嫁が姑をおどかすために被った七道のお面が外れなくなり恥じて洞窟に身を隠したという内容。その洞窟は橋の下にあるのですが立ち入り禁止のロープが張られており、他の降り口がわからなかったのでスルーしました。
要所要所にこういった道標があるので道を間違えにくいです。
切久保諏訪神社を経て「切久保庚申塚石仏群」に到着。
岩岳スキー場前の道を進みます。スキー場ではマウンテンバイクでダウンヒルを楽しむ人たちが見受けられました。
道標の向かいの駐車場から未舗装区間に入ります。入り口が分かりにくい……。
しばらく進むと広い空き地のようなところに出ます。そこでグルリと円陣を組むようにして「観音原石仏群」が並んでいます。百体観音と馬頭観音など187体が並んでおり例に漏れず伊那高遠の石工の作だそうです。
道標をたよりに未舗装区間を抜けました。来た道を振り返って見ましたが糸魚川方面に進む方がわかりやすいと思います。
薬師堂石仏群の水車前に到着。ここからは舗装路です。ここまで来るとあとは知っている道なので自転車でさっさと駆け抜けたい気分。
国道に出るまでの道にはいたるところにお地蔵様が佇んでいます。お召し物の状況から今でもよく敬われているのだとわかります。
栂池高原から白馬駅まで約2時間30分の旅でした。「塩の道祭り」の帰りに回ったのですが今回のコースは自転車の方がサクサク回れると思います。ただし、小谷村の未舗装路区間含めて自転車で押していくのは厳しい路面環境です。サイクリングで回る際は国道・その他舗装路からつまみ食い的にアクセスするのが妥当な方法だと思います。今回のエリアでそんな感じなので平岩駅から糸魚川市方面の区間はもっと無理があるだろうなと推察。それでもマウンテンバイクなどで行っている先例はネットで見ているので折を見て挑戦したいところです。