旧万世橋駅の遺構を訪ねる

 中央線の神田駅〜御茶ノ水駅の間に「万世橋駅」という赤レンガ造りの駅がありました。万世橋のすぐ横にあったのでアクセスとしては秋葉原駅が一番近いです。

 1912年(明治45年)に完成した駅で写真のジオラマ模型のような外観だったようです。東京駅ばりの見事な建物だったのでしょう。このジオラマは後述のマーチエキュート神田万世橋内に展示されているものです。

 この煉瓦造りの万世橋駅は1923(大正12)年9月1日の関東大震災で焼失し平屋建てとして再建。さらに駅舎は縮小されつつ博物館として使用されていました。その「交通博物館」も2006年に施設老朽化で閉館しました。私も閉館するというタイミングで交通博物館に行ったことがあります。(現在は大宮で「鉄道博物館」として開館しています)

 ちなみに煉瓦造りの駅舎の基礎部分については歩道上に遺構として一部見ることが可能です。

 さて、その博物館閉館後は旧万世橋駅のホーム部分が「2013プラットホーム」として整備され「マーチエキュート 神田万世橋」という商業施設になっています。東京スカイツリー近くにある「東京ミズマチ」と同じようなコンセプトです。長い前振りになりましたが中まで行ったことがなかったため用事ついでに立ち寄ってみることにしました。

外装のレンガもどうやら当時のままのようです。

 テナントはブルーボトルコーヒーをはじめ飲食店や雑貨店などが入っています。ただ、閉店したのか空いているテナントスペースがチラホラあるのが気になりました。新型コロナの影響でしょうか?

 おそらく飲み納めになるのでブルーボトルコーヒーをリベンジ。以前に飲んだことがありますが青竹のような香りでイマイチだった記憶があります。慣れたのかもしれないのですが独特の香りです。スターバックスコーヒーのリザーブコーヒーで似た香りのコーヒーを飲んだことがあります。豆の香りなのかサードプレイスコーヒーという物によるものなのか判然としません。所謂シアトル系コーヒーに舌が慣れてしまっているせいか馴染みにくいです。

 プラットホームに登ることも可能です。階段については当時のものをそのまま残しているようです。

 元々は中央線の駅だったこともありすぐ横を中央線の電車が走り抜けます。

 神田川側オープンデッキからの眺め。昌平橋方向に行ってみましたが通り抜けはできず喫煙所でした。

 今回はいつも素通りしていた旧万世橋駅に立ち寄りました。今後も鉄道に限らず再開発などに伴い旧建築物を残すか否か議論が出てくると思います。そういった場合に東京の限られた土地の中ではこういう方法で遺構を残すパターンが主流になっていくのかもしれません。