ロードバイク初心者が揃えておくべきもの

 私はこれまでに自転車用のアイテムにそこそこ手を出していますが「自転車と一緒にこれを最初から準備しておけば良かった・・・」というアイテムを紹介したいと思います。以下で挙げるものを最低限揃えておけばある程度の長距離を走り出してもトラブルに対応できたりモチベーションアップに繋がったりと安全に楽しくサイクリングができます

 記事のタイトルはロードバイクとしていますがクロスバイク等「スポーツタイプの自転車全般」で揃えるべきものと理解してください。また、今回の記事は主に「ロードバイク等スポーツタイプの自転車の購入を検討している」、「ロードバイク買ったばかり」という人を対象にしています。あくまでも本記事ではアイテムを挙げる内容なので特に具体的な製品まで踏み込みませんが、参考程度に自分が使って良かったものを一部紹介するに留めます。

*当然と思われるものも挙げますが「それすら揃えるつもりがないなら乗らないで欲しい」という想いのもと敢えて挙げていきます。

最初に揃えておくべきモノ

・ヘルメット

 子供の頃から自転車に乗り始めると必ずかぶるように指導される安全上の必須アイテムです。そして、なぜか大人になるとみんながかぶらなくなるアイテム・・・。

 「ヘルメットかぶっとけば良かった・・・」と気づいた時には三途の川を渡っているはずなのでかぶりましょう。私は2回ほど自転車(クロスバイク)事故で救急車に運び込まれる場面を見たことがありますがどちらも頭から流血していました。つまり咄嗟に頭を腕でガードするなんて動作はできないわけです。

・保険

 東京や埼玉など各自治体で保険加入義務化が進んでいます。ほとんどの条例で居住に関係なく通過する場合も対象に含まれています。条例とは関係なく自他ともに事故による不利益を被らないように必ず入るべきものです。

 数年前にも高校生が自転車で高齢者を死なせてしまい一億円の損害賠償判決が出て話題になりました。もしも自分が事故を起こさなくても「もらい事故」というケースもあります。自分や周囲の人の幸せを守るためにも必ず入りましょう。また、ロードサービス付きの保険プランを実施しているところもあるので遠方に行く予定がある人は検討しても良いと思います。

・サイクルウェア

 このサイクルウェアはジャージやタイツだけではなくグローブも含めた一式のことです。一度痛い目を見てからの方が必要性を認識できるのですが、サイクルウェアは是非とも最優先で買うべきアイテムです。一般的にピチピチとフィットしたビジュアルに抵抗感があると思いますが風でのバタ付きを抑えたり、お尻のパッドで長時間のサドルからの圧迫負荷を軽減したりとサイクリングに必要な機能を備えています。

 予算的に厳しければせめてインナーシャツとサイクル用タイツは最優先で調達して欲しいところです。汗抜けの悪いウェアだと汗冷えを起こし体調不良を招きます。また、最初のうちはどうしてもサドルに荷重が掛かり気味になるのでお尻のパッドが無いと長時間乗ることが厳しいと思います。フィットしたビジュアルに抵抗がある場合はタイツの上にスポーツ用のショートパンツやニッカを履くという方法もあります。

 様子見で安物で構いませんので最初はぜひ購入しておくことをオススメします。

・前後のライト

 当然の装備ですが意外といい加減な人が多い装備です。特にリアライトは付属の反射材のみという人も見かけます。昼間かどうかに関係なくリアライトは点滅で良いので点灯させておくべきです。木陰やトンネルに入った際に車に存在を認識してもらえるかは安全に直結します。フロントライトは走る時間帯にもよりますが大は小を兼ねるで強い光量のライトを買っておけばいろいろな場面で融通が効きます。

・カギ

ロードバイクはシティサイクルと異なり自転車本体に鍵が付いていません。補給や休憩時にコンビニ等に一時的でも駐輪時は必ず鍵をかけましょう。数分目を離した隙に盗難にあったという話は後を経ちません。ドロップハンドルの自転車を外で乗り回している時点で「誰かに目をつけられているかも・・・」という意識でいた方が良いです。

 ちなみに鍵も色々なものがありますが可能なら1個ではなく2個以上を併用するのが理想です。また、一つは柱や柵なども一緒に巻く「地球ロック」ができる長さを選んだ方が融通が効きます。

・サイクルボトル(可能なら保冷機能あり)

 マラソンと比べて負荷が軽いとはいえ純然たるスポーツなので水分補給は重要です。特に夏場は熱中症など生命の危険に直結します。無理してサイクルボトルである必要はありませんが、一般的なアウトドア用水筒の場合はボトルケージに入らないケースがあるのでサイクルボトルの方が無難です。また、夏場は2本準備すると水とスポーツドリンクの2種類を携行できるので非常に便利です。

・補給食

 サイクリング時には水分補給以外にもカロリー補給も必要になります。特に炭水化物は補給を十分に行わないとハンガーノックになり身動きが取れなくなり大変危険です。サイクリング専用品でなくてもコンビニで手に入るシリアルバーや羊羹など一般的に入手しやすい食品で大丈夫です。敢えてポイントを挙げるとすれば「高過ぎず自分が美味しいと思える」補給食を見つけることです。消耗品なので価格が高過ぎると続きませんし口に合わないと補給が苦痛になります。

 ちなみに写真はお試しで購入した「トレイルバター」「クリーム玄米ブラン」につけていただいた際のもの。炭水化物主体の携行補給食が多い中「トレイルバター」は油を主体にしており1パック約700kcal摂れます・・・。「糖」と異なり「油」はゆっくり消費されていくので登山やトレイルランニングなど「長時間のアクティビティ」に向いています。お値段は中々のものですが糖質主体を気にされる方は織り交ぜると良いと思います。バナナにつけても美味しいです。

・輪行バッグ

 走る場所にもよりますが近場でも輪行バッグは持っていた方が良いです。自転車や自分自身、天候等のトラブルに見舞われても輪行バッグがあれば公共交通機関で撤収することができます。また、鉄道交通機関が無くタクシーを呼ぶ場合にも輪行バッグに梱包することは求められるので必ず持つべきだと思います。

・空気圧が把握できる空気入れ

 これは自宅でのメンテナンス用としての空気入れです。適正な空気圧でタイヤに空気を補充できればパンクリスクも減らせます。おそらく初めてロードバイクを買うとバルブの形がシティサイクルと異なるのでほぼ買うことになると思います。

・パンク修理キット一式

 具体的には「タイヤチューブ」・「携帯ポンプ」・「タイヤレバー」・タイヤチューブ補修用パッチ」を指します。一応、補修用パッチを含めましたが出先ではチューブ自体を交換した方が効率的だと思います。また、いきなり実戦でパンク修理は厳しいので自宅でタイヤ・チューブの着脱の練習をしておくことをオススメします。私の経験としてパンク修理は一度しか経験がありません。タイヤ交換時に練習した感じです。出発前の空気圧チェックとパンクしそうなところを走らないのを意識するとそんなにパンクに見舞われることは無いと思います。ミニベロはモノによりけりですがロードバイクサイズなら慣れればタイヤレバー無しでもタイヤを外せるようになると思います。

・サイクルコンピューター

 このアイテムがあると様々なデータが把握できてモチベーションの維持と向上につながります。

 自分がどういうデータを把握したいのかによりますが走行距離や時速、ケイデンス、斜度、心拍数、消費カロリー等々・・・様々なデータを把握できると走り方や休憩や補給のタイミング、運動の効果など把握できるので単純に楽しくなると思います。

 趣味で走るにしてもデータドリブンに基づいてサイクリングを続けると今の自分がどの程度の距離を走れるのかなど客観的に把握できるのでサイクルイベントやグループライド時に参考にできます。

 どの程度の予算が割けるかによりますがサイクリストの中で一番ユーザーが多い「Garmin(ガーミン)」を選べば間違い無いと思います。ポラールの「V650」を使用している私がいうのもなんですがPCと同じでユーザーが多い分、トラブル時にググった際に情報に辿り着きやすいことが理由です。この辺りは私が使用しているポラールのV650とは雲泥の差です。予算が厳しければキャットアイが無難です。

 V650についてはこちらで以前レビュー記事を書きました。

・一通り揃えた携行品が収納できるサドルバッグ

 項目名が長いですが重要なことです。先にサドルバッグを買っても本当に必要なものが収納できなかったら本末転倒です。大した容量・価格差は無いので最初からLサイズや10L〜15L程度の大型サドルバッグを買ってしまうのが良いと思います。大は小を兼ねるです。

*欲を言えば「積載したい荷物」・「サドルバッグ」・「自転車本体」の3点をセットで検討するのが理想です。

最後に

 漏れがあると思いますがざっと挙げると以上になります。当然と思うものも含まれていますが、最低限このくらいは準備しておかないと本当に取り返しのつかない事態になることもあります。楽しく安全なサイクリングのためにも無理をしてでも自転車とセットで揃えて欲しいと思います。