DAHON Dash Altena(ダッシュ アルテナ) をカスタムしました!!(ブルホーンバー化 と105換装)

 2018年末にブルホーンハンドル化105コンポへの換装と大がかりなカスタムを行いました。前の記事の通り、購入してすぐにタイヤやサドル等を交換し問題なく乗っていましたが、ある時期からクランクまわりで謎のカチカチ音が発生。お店で診てもらっても最後まで原因は不明でした。

*後で知ったことですが純正のクランクは剛性が低いらしく踏み込んだ際に「たわむ」ようです。おそらくたわんだチェーンリングが他の部品に当たっていたのだと思います。

 その他にもライドポジションや元から付いているクラリスの変速のモッサリ感が気になっていたこともあり、所有しているロードバイクの変速感に近づけたいと思うようになりました。

 これらの問題を解決するとなるとパーツやケーブルを交換する大掛かりな作業になるのですが、私にそんなスキルは無いのでショップに依頼する必要があります。遠すぎない距離でミニベロに詳しく、カスタムもやって頂けるお店が少なく困り果てましたが、同じモデルのブルホーン化の記事で知った「サイクルハウスしぶや」さんに相談して作業をしていただきました。

*お店のサイトのブログを覗いたら私の自転車が出ていました。本記事の最後にも書いていますが見た目やデザインはモチベーションを上げていくためには重要だと思っています。

なぜブルホーンハンドル?

 ドロップハンドルは便利ですが関東の平地メインで走る分には「下ハンドルを使う機会が殆ど無かった」・「違うものを使ってみたいという好奇心」が導入の大きな理由です。

 かつて存在した「DAHON Mu Elite」「サイクルガジェット」さんでブルホーンハンドルを見かけて前々から興味があったことと実際にブルホーンハンドルモデルに試乗して操作が面白かったことが背中を押しました。他にもSTIより費用が抑えられるといった予算上の理由もあります。ブルホーンハンドルもハンドル形状やブレーキレバー・シフトレバーの位置の組み合わせは多種多様です。操作のしやすさやMu Elite のデザインが好きだったことからシフターとブレーキは上の写真のような配置でお願いしました。また、ライドポジションをロードバイク に近づけたかったので予め採寸した数値に基づいてハンドルとステムでハンドル距離を調整しました。

 ブレーキレバーについては人間工学的にグラベルロードに見られる「八の字」に広げてみても良いかもしれません。

変速関係について

 今回の105へのコンポ換装の目的は「操作性の向上」です。

 所有しているアルテグラコンポのロードバイクと比較するのは酷な話ですがクラリスの変速感とクランクの剛性は気になっていたことから思い切って105にしました。

 問題のクランク周りの異音の解決だけならクランクセット交換でも良かったのですが、クラリスのクランクセットには50T以上の歯数がありません。ロードバイクのパーツについて詳しくありませんがシマノのアルテグラや105等のクランクセットは「ホローテックⅡ」という規格で標準のクランクセットとは剛性に差があるようです。ロードバイクと同じくアルテグラにすれば話は早いのですが予算の都合です。105でも十分すぎると思います。

 ちなみにミニベロだとチェーンラインの問題からロードバイクのパーツ(特にクランクセット)が使用できないことがあります。今回のダホンのDashシリーズはロードバイクと似たようなフレーム形状だったのでクリアできました。この点も折りたたみ自転車に詳しいショップさんに相談されることをおすすめします。

ホイールの交換が必須

 リアの変速が8速から11速になるため後輪のハブも交換となりました。つまりはホイールを交換するということです。8〜10速は互換性があるけど11速は無いので必然的にホイール交換が必要とのこと。これは「11速の壁」と呼ばれているようです。

 ホイールについてはカスタム関係の記事でも見られる 「ALEX RIMS」も案内されましたが予算とデザインで「TNI エボリューションライトハブ」+「元から使用しているオリジナルのリム」の組み合わせでホイールを組んでいただきました。

 前輪については手をつけないので「デザインの統一性」を優先しました。ALEX RIMSにすれば軽量化にもつながるのですが今回の目的と予算の都合上見送りです。

バーコントローラー

 「サイクルガジェット」さんの記事も参考にシマノの「SL-BSR1」を指定・・・というよりは11速だと選択肢がほぼこれしか無いようです。

 記事にもありましたが実際に操作してみると変速時のレバーの感触は製品ごとにかなり違いがあります。「SL-BSR1」はデュラエースグレードだからなのかわかりませんが操作感は特徴的なものがあります。「しっかり変速している感」があります。これについては「SL-BSR1」のレビューで「レバー操作が固い」という評価もありますが、個人的にはちゃんとシフトチェンジできているのがわかり安心感があります。色もブラックなので大体の車体に合うのでデザインも損いません。

 その他にも値段があまり変わらないことからボトムブラケットも「BB-R9100 BC137 (68mm JIS) 」にしたのでバーコンとBBだけはデュラエースになりました。

 余談ですが試乗車に乗って驚いたのが搭載されていたテクトロのブレーキの効かなさ…。ブルホーンハンドルでブレーキレバーを一杯に握ってもズルーっと進み続けてビックリ。ブレーキ本体もさることながらシュー部分が良くないようです。やっぱりテクトロブレーキは即交換が良いと改めて感じました。(シマノでもブレーキシューだけデュラエースにしても効果があることは体験済みです)

費用

 ブルホーンハンドル化・105への換装・ホイール組み(後輪)等で工賃込みで約13万円ほどでした。ブルホーンバーにするだけならパーツ選択によりますが工賃含めて3万円あたりで可能だと思います。自分で作業できる技術と時間があれば通販で安くパーツを調達し下げることもできるでしょう。今回は11速対応ホイールを組みという「11速の壁」と「クランク」の価格が大きかったです。大きな差ではないですがSTIにするよりは安く抑えられました。

実際に走ってみた感想

 カスタムの動機にもなったクランク周りの異音は解消。ペダルを踏み込んだ時の剛性感向上も実感できました。

 変速に関してはクラリスと比較してカッチリとスパスパ変速が決まります。変速は写真のような感じでレバーを倒したり起こしたりと操作します。見てわかる通りレバーに手を移動させて操作する必要があります。そのため変速のタイミングは多少気を使います。人混みや道路状況によっては変速操作をしない方が良いと思います。交換してから気づいたことですがフロントギアについてはバーコントローラーでディレイラーの細かい位置調整が可能になったのでSTIのトリム操作より使いやすくなりました。

 バーコンでのシフトチェンジはハンドルから手をバーコンに移動させて操作するあたり「マニュアル車の操作感」というのが一番しっくりくると思います(AT車主流の時代に果たしてこの表現がどこまで通づるものか…)。いずれにしてもSTI操作とは違ったアナログ的な楽しさを味わうことができます。

 他にはブレーキレバーがドロップハンドルの下ハンドル同様にグッと握り込めるのでしっかりとブレーキがかけられます。この点は握力が弱い方等にも向いているハンドルだと思いました。

軽量化も達成

本来の目的ではありませんが僅かながら軽量化も達成しました。と言っても持ってみた感覚でのお話です。

 クラリスより軽量な105への換装、下ハンドル分のハンドルバーが無くなったこともありハンドル周りが明らかに軽く感じます。なぜ「感じ」という表現かというと吊り下げ式の計量器を持っていないので具体的な数字は不明だからです。Dash Altena は公式サイトではLサイズ10.9kg(おそらくペダル込み?)とのこと。いずれ計量してみたいと思います。ただ、10kg~12kgあたりの差はヒルクライムやレースにでも出ない限り気にするものではありません。輪行の時に恩恵があるといったところでしょうか。

 軽量化にこだわるのであれば今回は見送った軽量ホイールやカーボン製フロントフォークへの交換という手段があります。いずれにしてもお財布との相談です。ミニベロのカーボンフロントフォークは451ホイール用なら探せば有るようです。

*後日計量した記事はこちら

初めてショップさんにカスタムを依頼しましたが折りたたみ自転車に詳しいプロの手によって無事カスタマイズできました。そして「操作性の向上」という初期の目的を果たすことができました。ショップさんにカスタマイズを依頼して本当に良かったです。

 ブルホーンハンドルはサイクルイベントでは使用禁止であったり下ハンドルが無いことなど欠点はあります。しかし、フラットバーハンドルと比較して長距離を走りやすく、ドロップハンドルより構造が単純でブレーキもかけやすいなど思った以上に使いやすいインターフェースだと感じました。

カスタムベース車としてもDash Altenaはオススメ

 Dash Altenaは「カスタムベース車」としても非常に弄りやすいと思います。見た目そのままにフレーム形状やハンドル周りがロードバイクと同じなのでパーツが合いやすいです。個人的にはキャリパーブレーキとクランク周りが合いやすいのが特筆すべき点だと思います。近年のDash Altenaだとロングアーチのキャリパー以外も取り付けできるのでアルテグラや105のブレーキキャリパーにアップグレードもできます(念のため要実測ですが)。元から付いているテクトロブレーキが本当に効かないのでこれだけでも価値があると思います。

 カスタムなんて微塵も考えていない方には関係ない話ですが少しでも興味ある方は頭の片隅に置いておいても損はないと思います。

追記

 さらに快適に乗るためにダホンの純正キックスタンドを装着しました。やはりスタンドがあると使い勝手が良くなります。それについてはこちらの記事で