松本市のレンタサイクル「すいすいタウン」が終了するので利用してきました

 松本市には現在「すいすいタウン」とシェアサイクル「HELLO CYCLING」という2つのレンタサイクルが存在します。

 今回利用してきた「すいすいタウン」は「HELLO CYCLING」に事業一本化ということで2021年(令和3年)3月31日で終了します。以前より「すいすいタウン」を一度は利用してみたいと思っていたので廃止目前のタイミングですが使ってみることにしました。

 こちらが「すいすいタウン」でレンタルできる自転車です。ミントブルーのかわいいミニベロです。利用してみたかった理由がこのミニベロです。今までの自転車系記事を見れば納得いただけるかと思います。ただ乗ってみたかったのです。

 こちらのミニベロはブリジストン製でフロントバスケット装備、フロントブレーキがキャリパーブレーキ採用と一見するとそれなりな仕様に思えます。

 実際に走り出してみると見た目以上の車体重量(おそらく14kg〜15kg?)からくるモッサリ感とブレーキの効かなさに驚かされます。ブレーキレバーを握ってもブレーキがかかっているのかわからないレベルです。

 この自転車は内装3段変速ですが終始1段目しか使いませんでした。3段目まで上げても大した速度は出ないこと、速度が出たら出たで制動力の面で不安しかないという状況です。車体重量があるので常時1段目にしておかないと坂道で四苦八苦します。開智学校に行こうとしてアルプス公園(蟻ヶ崎方面)の坂道に入った際はなかなかの苦行でした。

 さすがにこのあたりはスポーツ系ミニベロと一緒に考えてはいけないですね。

 ここまで散々ディスりましたが松本駅から松本城下と言った狭い範囲での用途なら特段不足はないと思います。(3月31日で廃止ですが)

 事業一本化される「HELLO CYCLING」についても触れておくとこちらは専用アプリで事前の会員登録が必要です。さらにSuicaなどICカードを「鍵」としてアプリに登録して使用します。あとはアプリ経由で自転車利用の予約をしてICカードをかざせば使用可能という流れです。

 使用までの流れ以外に「すいすいタウン」との大きな違いは「料金が発生する」という点です。すいすいタウンは無料でしたがこちらは「15分で60円(1日1000円)」です。決済方法がクレジット、キャリア決済、Yahooウォレットなどなので登録したICカードから引き落としということでしょう。イメージとしては東京都内で見かける赤いレンタサイクル「東京自転車シェアリング」が近いと思います(料金面では大きな差がありますが)。

 周りを見渡すとHELLO CYCLINGの自転車を利用している方をそこそこ見かけたので認知度を得ている様子。車体を見ればわかりますがシティサイクルの26インチホイールでさらに電動なので走破性はこちらが上です。このあたりは利用料金を取っているのでクオリティにそのまま直結しているということでしょうか。

 ただ、市内観光用途で見るとHELLO CYCLINGがオススメかというと微妙なところです。なぜなら松本市内周遊バス「タウンスニーカー」の存在があるからです。路線の観光地カバー率や1日乗車券(500円)があることなどタウンスニーカーの方が松本市内観光には安全かつ便利だと思います。

 廃止目前のタイミングで乗ったので記念的な意味合いも含まれる利用機会となりました。すいすいタウンのように利用料無料というのは一見素晴らしいように思えますが事業の経費は松本市の税金から出ているはずです。HELLO CYCLINGやタウンスニーカーも存在する中、行政の効率化を考えるとすいすいタウン廃止はやむを得ない流れなのかもしれません。