RITEWAY「GLACIER(グレイシア)」120km走行後レビュー

 前の記事でも上げましたが街乗り用途としてRITEWAYの「GLACIER(グレイシア)」というミニベロを購入。購入後は街乗りで短距離をちょこちょこと乗っていますが累計走行距離が120kmを突破しました。グレイシアの走行感・性格など把握できてきましたので改めて走ってみて感じたことを上げてみたいと思います。

実際の走行について 

 購入時の記事でも書きましたが標準タイヤ空気圧MAXの7berにして20km前後の速度域です。パソコンなどが入ったバックパックを背負った状態での数字です。バックパック無しなら1〜2km増しになるかもしれません。

 ギアはリア8段変速と一般的なミニベロに多い構成ですがフロントは44Tと少な目です(ダホンなどの他ミニベロはフロント50T以上が大半)。自転車の速度は物理的にギア比で決まるので仕様上速度を期待するのは無理な話です。ギア比の関係からダホンのボードウォークよりも速度は出せないと思います。

 そのほかタイヤの空気圧が購入時は約5berだったようで7berにしたら劇的に速度やタイヤの回りが良くなりました。併せてチェーンの注油を脱脂からやり直したのですが走行ログを確認すると速度が4〜5km増しになっていました。チェーンオイルは納車時は少なかったか固めのオイルが使われていたことも影響していたと思います。

 一方で空気圧を上げると乗り心地が犠牲になるものですが、太いタイヤのおかげで一般的なミニベロよりは段差などの衝撃はマイルドになります。また、グラベルロードっぽい構成ですがミニベロならではの漕ぎ出しの軽さは残しています。ただ、乗り心地に関してはグラベルロードのように「ダートに入ったら空気圧を下げてクッション性を上げる」ということをやるとタイヤの重さの方が気になってきます。これはグレイシアが最初に履いているKENDAのカルンバというタイヤによるものだと思います。タイヤ自体が前後で670gほどと重めです。このあたりは何と言いますか中途半端感が拭えません。

 キャンペーンでも取り扱いのある「トラッカー」というさらに太いタイヤは最大空気圧が4.5ber(65psi)です。さらにトラッカーの方がタイヤ重量が軽いようなので走行感・速度域がどう変化するのか興味深いところです。

→追記:グレイシアのタイヤをトラッカーに交換しました

ギア8段変速フル活用する走り方

 あくまで私の場合ですが坂道がそこそこあったり、ギア構成の関係からリア8段をフル活用して走っています。ロードバイクは多少の坂は力押しできるのですがポジションと背負いもののせいで坂道など小まめにギアチェンジしていかないと脚に負荷がかかります。このあたりは前傾姿勢で回せるかどうかが大きく影響してくる部分だと思います。ギアが8段で足りないことはありませんがフル活用して脚への負荷を軽減している感じです。

長距離の走行は厳しい

 ライトウェイは各モデルごとに推奨の用途・乗車時間を設定しています。グレイシアは用途「買い物◎・通勤○・ツーリング△」・走行距離「〜6km」となっています。私は片道8〜10km前後を走ることが多いのですがこの設定は当たっていると感じます。

 どこからを長距離とするかは議論が分かれますが、グレイシアは乗車ポジションや速度域の関係から長距離走行は厳しいと思います。体力次第で走れると思いますが時間がかかります。余程まとまった時間が取れないと現実的ではないと思います。特に冬場は陽が早く落ちるので大変です。

 ダホンの折り畳み自転車で80km〜160kmと長めの距離を走ったことはありますが、グレイシアでこの距離は走ろうと思いません。長くても40km〜50kmが良いところでしょう。それ以上だと乗車姿勢から腕が痛くなりそうです。

 もしも100km前後の距離を走ろうとしたらブルホーンハンドルやドロップハンドルなど乗車ポジション変更のためのカスタムはしたいところです。過去モデルにそういうモデルがあったようなので仕様変更すれば問題なさそうです。ただ、そういう用途であればそもそもグレイシアが選択肢に入ることはありませんし、コストなどを考えると素直にロードバイク買った方が幸せになれます(複数台が無理ならグラベルロード)。しつこいようですがそういうコンセプトのモデルではありません。

現状でカスタムするところが無い

 あくまで「街乗り用途」と割り切っての前提ですがグレイシア本体についてはカスタムするところが特に見当たりません。

 最初から駐輪時に便利なキックスタンド、ダホンよりしっかりしたペダル、エルゴ形状のハンドルグリップが付いています。コンポに関してもフロントシングルのリア8速で充分です。自転車で問題になりやすいサドルは程よい弾力と中央部が凹んだ形状なので圧迫もありません。ただ、この辺りは身体にしっくりくるとか好みなどフィーリングの部分も大きいところです。また、1回の乗車時間がロードバイクなどと比較して短いので問題が顕在化しにくいと言うこともあるでしょう。

 強いて言えばディスクブレーキを油圧にしたり、ハンドル周りのパーツを交換するなどでしょうか。個人的にはマルチポジションが取れる「JONES BIKES H-Bar」というフラットハンドルバーは興味があります(グランピーさんのサイトが詳しいです)。しかしながら絶対交換したいというほど困ってもいないので様子見です。

 総じてグレイシアは街乗りで走る分には無理してカスタムする必要がありません。使用状況に応じてライト、キャリア類、ボトルケージなどオプション類を追加するくらいです。ヘルメットとライトは安全上必須装備なので必ず揃えましょう。

 キャリア類に関してはライトウェイ純正で「アーバンリアバスケット」が出ておりグレイシアも取り付け可能みたいです。ただ、他のブログ記事などを見ると「キャリパー側を約25mm外側にオフセットさせるパイプスペーサーと⻑い取り付けボルトが別途必要」みたいな情報もあるので自転車屋さんなどに確認した方が良いかもしれません。今後の予定からグレイシアはそのままで運用する予定です。色々落ち着いたらリアキャリアは必要になりそうなので検討したいところです。

まとめ

 街乗りや通勤などの短距離移動を重視した「コミューターバイク」という言葉がありますが、グレイシアはそういう自転車に近いモデルと言えます。グラベルロードに近い仕様で安定した走行性を確保し安心して走れるミニベロだと思います。

追記(2022/02/01):ブロックタイヤを履いた「GLACIER BLOCK」というモデルも出ているようです。