ダホンK9Xをさらに乗りやすく、使いやすくするべく追加のカスタムをしました。カスタムと言っても大掛かりなものでは無く、ハンドルグリップをエルゴングリップの「GT1」に交換、リアキャリアはダホン純正品「Adjstable aluminum rack(アジャスタブルアルミニウムラック)」を取り付けただけです。これだけでも体感で格段に乗りやすくなりました。
エルゴングリップ「GT1(Sサイズ)」

エルゴングリップの「GT1」は比較的最近の製品です。このメーカーはエルゴ形状の平べったい形状のグリップが有名ですが、GT1はさらに厚ぼったくなったウイング形状が特徴。

グリップ根本にコブ状の突起が付いています。

ここに親指を引っ掛けるように握ることが可能。

バーエンド部分も目立つほどではないですがコブ状になっており握ることができます。これにより少なくとも3通りの握り方が可能で手のポジションに変化をつけることができます。
実際に走ってみると交換前よりも格段に乗り心地が良くなりました。交換前は同じエルゴングリップの「GA3」を使用していましたが、それよりも振動による衝撃が緩和され快適です。

両者を並べると違いは明らか。GT1は広く厚ぼったいウイング部に手のひら全体を乗せることができるので衝撃や圧力を分散してくれます。また、GT1はバーエンドバーが付いていない「厚ぼったいエルゴ形状グリップ」なので装着する自転車はあまり選ぶことはないと思います。

注意点としては基本的に「Sサイズ」を選んだ方が良いということ。SサイズとLサイズの2種がありますが、Sサイズで長さが145mmあります。これは一般的なハンドルグリップとほぼ同じ長さ。ちなみにGA3は135mm。私はサイクルグローブなどはXLサイズを使用していますが、それでもSサイズで十分でした。Lサイズだと大きすぎると思います。

SサイズでもK9Xに取り付ける際はブレーキレバーを内側に5mm程度移動させました。Lサイズだとさらに内側に移動させないと収まらないでしょう。

あと、K9Xについてはハンドルポストを折り畳む際にブレーキレバー直近のワイヤーがマグネットと干渉しました。元から干渉するのでブレーキケーブルをマグネット裏に逃していましたが、レバー本体と近くなってしまいそれすらできなくなりました。そのため、畳む時にマグネット裏側にケーブルを逃がせるようにマグネット位置を後方にずらして調整。これを見るにLサイズにしてしまうとK9Xに限らず折り畳み自転車では支障が出る上にリカバーが難しそうです。
折り畳み自転車に付ける場合は確認が必要ですが、グリップの握り心地と振動吸収性は目を見張るものがあります。特に路面からの衝撃を受けやすいミニベロだとその効果が実感できるはずです。VergeP10のグリップも現在使用しているGP3から交換しようかと真面目に検討するくらい快適です。K3やK9X、それ以外の自転車でもバーエンドバーにこだわりがないならGT1はオススメできます。もしくは標準グリップで一通り乗ってからGT1に交換して乗ってみていただきたいです。
本当に全然乗り心地が変わるので!!
「DAHON Adjstable aluminum rack(アジャスタブルアルミニウムラック)」

こちらは先述のハンドルグリップより人を選ぶと思います。前々からK9Xにリアキャリアを装着したいと思っており、ダホンの「Adjstable aluminum rack(アジャスタブルアルミニウムラック)」を取り付けました。本製品はダホン純正品ですが同じダホンでも「ダホンインターナショナル」取扱品です。
※日本で展開されているダホンは代理店の違いで2系統あります。ダホンはアキボウ、ダホンインターナショナルは武田産業です。K9Xはアキボウが代理店のダホンです。
K9X発売当初は取り付け可能なリアキャリアがカーゴラックが対応しているとのことでしたが、ワイズロードさんの記事で本製品が取り付け可能(一部加工必須)というのを見て選んだ次第。
現在ではK9Xに対応の純正リアキャリアも発売されていますが、カーゴラック同様に重量が約1kgあり、値段も約1万円と高めです。カーゴラックの約1kgは実際に持ってみると気になる重さではないのですが、軽量性も売りにしているK9Xの性格にはちょっと合わないかなと思った次第。
それに対してアジャスタブルアルミニウムラックは実売価格が7千円台で重量も570gとカーゴラックと比べてもほぼ半分。これならK9Xの軽量性もスポイルすることなくリアキャリアを導入できます。

カーゴラックと異なり最初から組み立てられた状態で届きました。まぁ、本体はほぼ一体成形ですね。

本体と別に取り付け用のステーとナット類が付属。

実際にK9Xに取り付けました。見た通りスッキリした見た目です。

カーゴラックと比較すると天板が小さいです。また、サイドにパニアバッグを付けた場合は、カーゴラックと異なり天板に荷物を乗せられる面積が狭まります。これはternの「ローダーラック」と同様です。その点を問題視しなければ見た目と重量面でスッキリしてオススメと言えます。

そのサイドフレームの下にベルトを通す金具が付いているので荷物の固定が簡単にできます。

後輪よりはみ出ていないので輪行バッグへの収納も支障ないでしょう。

ワイズロードさんの記事にもありますが、K9Xに取り付ける際は天板に伸びるステーをカットする必要があります。この加工が必要な点が難点でしょうか。鉄ノコで地道にゴリゴリとカット(削るとも言う)して取り付けました。
余談ですが、公式サイトを見ると2026年モデルでは廃盤となった「Speed RB」に装着された画像が掲載されています。ディスクブレーキ採用車含む20インチの折り畳み自転車には問題なく装着可能と見て良さそうです。カーゴラックほどゴテっとしたものでなくともリアキャリアを付けたいという場合には選択肢に入りそうです。

横に並べて重ねてみた感じでもVergeP10にも装着できそう。

実際に手持ちの大型バックパックを括り付けてみましたがなかなか様になって悪くないと思います。VergeP10+カーゴラックの組み合わせの時と同じようにしっかり固定できています。カーゴラックよりも天板のサイズが小さいですが、私の場合は特に問題ありません。
VergeP10でも同じ運用をしていますが、荷物の積載量がサドルバッグと比べて段違いなので非常に便利です。輪行バッグも雑に突っ込んでおけます。また、こうすることでバックパックを背負わずに済むので身体への負担や背中の蒸れから解放されます。これをやり始めてからサドルバッグの出番がほぼ無くなりました。

K9Xも同じ使い方ができるようになったので活用の幅がさらに広がったわけです。K9Xでリアキャリアを検討の際には候補に入れてみても良いと思います。
軽量シートポストは当面保留
本記事の主題とは少し逸れてしまいますが、軽量シートポストへの交換も一考の価値があります。「使いやすさ」とは少し違う気がしますが、軽量化により輪行など持ち運びが楽になります。
K9Xに最初から付いているシートポストはダホンのラインナップの中では標準的なシートポストが採用されています。まだ単体で測っていませんが500g前後でしょうか。同じダホンで軽いものがあるのでそれに交換するのも手です。
最近出たもので「DAHON Ultra Light Seatpost 」という製品が8,800円で販売されています。重量は323gと非常に軽量です。軽量シートポストと言えばKCNCライトウイングほぼ一択でしたがお値段が税込35,200円(通販だと25,000円ほど)と簡単に手が出せるものではありません。ライトウイングの300gとはわずか23g差ながら、格段に値段を抑えて導入できます。
現在使用中の標準シートポストの目盛りがいよいよ擦れて消えてしまったら交換しようと思います(使っているうちに数字が消えていく)。
K9Xのカスタムはひとまず完了!!

シートポストは当面保留ですが、K9Xのカスタムは今回で一通り完了しました。タイヤは前に記事投稿済みですが 「VEE TireCROWN GEM for KIDS Natural Wall 16×2.25」というゴツゴツブロックの付いた太いタイヤに交換済みです。
私の場合は走行安定性や使いやすさに振った方向のカスタムなので以上のような内容でした。このカスタム内容だとどうしても重量増になりますが、元が軽量なK9Xなので支障が出るほどでは無いのが利点ですね。