PepCycles(ペップサイクル)の「Cafe Rack(カフェラック)」というフロントラックをROVE STに取り付けてみました。前から小ぶりなフロントラックを検討していましたが、コンビニ・カフェの持ち帰りドリンクをスマートにマウントできるというこの変わったフロントラックを思い切って購入してみました。「思い切って」と表現した理由は後述しますが無事にROVE STに取り付けられたので取り付ける時の注意点や運用について書いていきます。
*以降で書くことはあくまでも「私の場合は」という前提となります。各自転車によって個体差など事情が異なります。あくまで自己責任で参考程度にご覧ください。
「Cafe Rack(カフェラック)」とは?
「Cafe Rack(カフェラック)」はPepCyclesが出しているフロントラックです。大きな特徴としてコンビニやカフェなどのテイクアウトドリンクのカップを差し込む穴が設けられています。
カフェなどの持ち帰りドリンクの容器はサイクルボトルのようにボトルケージに差し込んで斜め収納することができないのが難点。やってできないことはないでしょうが中身がこぼれることは必至。過去に何度かフロントフォークに取り付けたボトルケージにスタバの容器を差し込んでいるのを街で見かけたことがあります。Cafe Rackを使用すればアレよりはスマートに持ち運べるということです。まぁ、あれはあれで創意工夫の賜物だと思いますがフラペチーノのクリームが飛び出ないのか不思議……。
自転車に直接装着する製品は扱いが難しい
冒頭で「思い切って購入した」と書きましたがリアキャリアやフロントキャリア、スタンド、泥除けなど本体に直接取り付ける製品は装着可否の判断が難しいケースが多いです。これはモデルごとにパーツ間のクリアランスや寸法、ダボ穴の位置が異なっていることが主な理由。どんなに仕様を確認しても実際に現物合わせしてみないとわからないことが多いのです。(特にミニベロはこの沼にはまりがち)。
今回のCafe Rackも「PepCycles」にマッチすることを前提に設計されているはずで他車種では取り付け不可というケースは十分想定できます。そういったことから導入を保留していたのですが、メーカー在庫が在庫切れかつ次回からは値上げも予定されているとのことから思い切って購入した次第。現在の在庫についてはAmazonなど大手通販では流通していないようなのでサイクルショップの店舗・通販で探すしかないようです。
ちなみに似たようなフロントラックならAmazonなどでも売っているのでカップ差し込み口が不要ならアデプトのフロントラックあたりで良いのではないでしょうか。
Cafe Rack(カフェラック)の取り付け
基本的な取り付け方は公式サイト、サイクルショップや他の方のブログに情報が出ているのでここでは割愛します。基本的にはフロントフォークのフォーククラウンの穴、フォークエンドのダボ穴があれば取り付けは可能です。ただし、各自転車のフロントフォークの形状・ダボ穴の位置によって取り付けられないこともあり最終的には現物合わせとなります。そして、今回は事前の予想通り、そのままでは取り付けができず「50mmのM6ネジ」を追加購入することになりました。
ROVE STは「フォーククラウンの穴」と「フォークエンドのダボ穴」があるので最低限の条件はクリアしています。しかし、フォーククラウンへの取り付けについては製品に付属の「27mmのM6ネジ」では長さが足りませんでした。
フォーククラウン内側(パイプ内)でナット留めにする方法もありますが、しっかりと安定して固定するにはフォークの後ろまでネジを通した方が良いと思います。そのため別途「50mmのM6ネジ」を用意しました。
そのほかにもナット留めについてもラック本体と自転車本体の保護のためワッシャーを噛ませたかったので追加購入しています。「50mmのM6ネジ」と「ワッシャー」を追加購入しても300円かかりませんでした。
ちなみにROVE STは「50mmの60Mネジ」でしたが他の所有自転車ではRENEGADEは80mm、グレイシアは60mmは長さが必要と思われます。これら以外の自転車についてもステーとワッシャーの厚み分も計算して準備する必要があるでしょう。
以上のようにフロントフォーククラウンにステーを取り付けたらラック本体の前後位置と角度を調整します。ラック本体の前後の位置はハンドルのケーブルに干渉しないように調整します。併せてラック本体の角度も水平か若干上向きにする必要があります。ラック天板ステー部分とフォークエンドダボ穴のネジは緩めに留めておくと調整しやすいです。
補足としてフォークエンドへの固定については文字通り自転車ごとにケースバイケース。ROVE STもフェンダー取り付け用の穴(スルーアクスル横の穴)が使えれば良かったのですが、フォークの後ろ側に付いており届きません。もし届いてもフォークのパイプと穴の段差からネジが届かないでしょう。
一方のRENEGADEでは前側にダボ穴があるのですんなり取り付けができそうです。もし後方についていたとしてもフラットなのでラック本体の前後・角度の調整でネジも届きそうです。
公式サイトでは「26インチ以上の自転車」と記載がありましたがミニベロの「グレイシア」もラックを当ててみての印象ですがおそらく取り付けはできそうです。ただ、フォーククラウンに対してのステーの角度からラック本体が前下がりになりそうな気配があります。そうなるとステーを曲げたり代替品を用意する必要があるかもしれません。(ステーは曲げて良いのか?)
ほかにもフォークエンドのダボ穴がフォーク後方にあるのでクイックリリースのレバーが干渉します。実際に試していないので戯言レベルになりますがクイックリリースに噛ませて固定する方法が現実的な気がします。クイックリリースに噛ませて取り付けるキックスタンド製品がありますが、あれと同じ要領で付けられる気がするようなしないような……。(公式TwitterアカウントがPepCyclesのカーボンフォークで同じことをしていたのを見ましたが)
カップを入れてみた
実際にテイクアウトコーヒーでカップの差し込み具合を確認してみました。誤差があると思いますがカップ差し込み部分の周長は「約22.3cm」*でした。
*円の直径が実測7.1cmだったので「7.1×3.14=22.29……」でした。個体差もあると思うのであくまで参考値程度。
マクドナルドのRサイズのカップはちょうど良い位置でハマってくれます。
スタバのSサイズだとスリーブも通り抜けて蓋で引っかかっています。画像は空の状態ですが中身有りだと重さと振動でカップ本体が落下しそう……。この状況だとコンビニコーヒーのSサイズも厳しそうです。他にも路面に振動によってはカップごと抜けたり中身が噴出するとかもありそうです。荷物の積載同様にバンジーコードやネット類での固定は必要でしょう。
フロントラックとしてはちょうど良いサイズ感
Cafe Rackを取り付けましたが記事タイトルのとおり、私はライド中にドリンクのテイクアウトをしたことがありません。自分が走るエリア・路面・走り方の問題でそういうシチュエーションに乏しいのです。強いて言えば都心を走った時にあったかもしれません。記憶を辿ってもその程度。
それなら「なぜ買った?」とツッコミが入りそうですがフロントラックが欲しかったのは事実。カップを差し込めることを抜きにしてもラック本体のサイズ感が大きすぎず小さすぎずとちょうど良かったということもあります。RawLow Mountain Worksの「 Storage Sack (Small)」をバンジーコードで括り付けて運用するつもりなので丸々無駄になることないでしょう。ただ、今後カップホルダーが活用されるかは私にもわからないです……。ただのフロントラックなら先ほども触れたアデプトのラックでも良いのかな。