シマノ105は手の届かない高嶺の花になるようです

 もう6月が終わりますね。まだ6月なのに35℃前後の気温が続いて若干バテ気味です。公私バタバタしておりブログもYouTube動画も放置状態です。最後にブログ投稿したのが約2週間前のあやめまつりの記事です。YouTube動画もサイクリング動画2本が編集中のまま止まっています。こちらは7月中には投稿したいところ。そのほか弘長寺、法船寺の紫陽花を見に行きたいと思っていますがスケジュール以外にも天候がどうなることやら……。

 さて、私の近況はさておきネット上でシマノの自転車コンポ「新型105」が発表されました。アップデートというよりもフルモデルチェンジといった内容で「12速化」、「DI2ワイヤレス変速」の採用が主なトピックでしょうか。シマノの105は上位グレードの「DURA-ACE」・「ULTEGRA」に続く上から三番目に位置するグレードで普及価格帯、ミドルレンジクラスのロードバイクに多く採用されてきました。上位グレード「DURA-ACE」・「ULTEGRA」はすでに電動を採用していますがシマノとしてはようやく105も電動化する運びとなったわけです。

 Twitter上では価格や電動変速のみの発売ということで阿鼻叫喚とも言える投稿が目立つ印象。私としても「ULTEGRA」や「105」コンポを積んだモデルに乗っていたこともあり今回の発表には若干の寂しさを感じたのは事実。それと同時に105コンポの位置づけが変わったのだろうと思った次第。そんな105について思うことをつらつらと書いてみます。

*あくまでもゆるポタホビーライドしかしない私の感想であることをお含みおきください。

 

「最低でも105」は死語になる

 最新105コンポについては「趣味として手を出すにはハードルが上がる」というのが最初の感想です。ここでは割愛しますが電動コンポ運用に必要な手間と導入コストを考えたらホビーライダー無用の長物です。いつからなのか不明ですが私がスポーツバイシクルに手を出した数年前でも「ロードバイク買うなら最低でも105」といったワードを聞いたことがあります。今回の105のフルモデルチェンジでこのワードは間違いなく死語になるでしょう。(すでになっているか)

 元々はレースイベントの出場条件や105自体の性能によるものだったと記憶しています(昔、どこかの大会の要項で見かけた記憶はあります)。レースイベントは疎いので触れませんがブレーキや変速性能に関しては105とTIAGRA以下の間に越えられない壁があることは体験済みです。特にリムブレーキの制動力は素人でも体感できるくらいに大きな差があります。

 ところが昨今のディスクブレーキの普及、自転車価格の値上がりなどから「最低でも105」に手が届かない状況になっています。自分の知る範囲ですが数年前のTREK「エモンダSL5(105採用モデル)」が25万円前後でした。それが現行モデルだとディスクブレーキ化していることもありますが349,800円です。数年前のULTEGRA採用のSL6の価格レンジです。少なくとも冒頭で触れた「普及価格帯、ミドルレンジクラス」の価格ではありません。ある程度の稼ぎがある単身者ならまだしも所帯持ちの方で手が出せる方がどの程度いるのでしょうか? ご家族の理解を得るのは相当な困難が予想されますし、夫婦ともに同じ趣味であればさらにシビアになると思います。

 以前に違う記事でも書いていますが現在使用しているJAMIS「RENEGADE S2(2020モデル)」は購入当時と現行の「S2 LTD」で5万ほど値段が異なります。最初に買ったロードバイク「エモンダSL6」も同じような状況でした。私にとっては当時とてつもない高い買い物であり多少の無理をしつつもなんとか買えた代物。現在だったら手が届きません。そもそもロードバイクに手を出していないかもしれません。少なくとも私にとっては現行モデルの価格帯はそういう位置づけです。クラリスやSORAといったエントリーグレードモデルも相対的に値上がりはしています。こうなってくると「趣味」として手を出すにはどんどん難易度が上がっているように思います。

GRXの価値が高まる

 あくまで「私の中では」という話でグラベル用コンポ「GRX」の価値がグッと高まりました。今の自分の使い方だとロード用コンポはオーバースペックですがULTEGRA・105・TIAGRA相当のグレードでありながらワイヤー引きである点はこれからも大きなメリットになります。こちらはぜひとも現状維持でお願いしたい所存。

旧105コンポ高く転売できそうですね……

アルテグラやデュラエース含めてリムブレーキあたりは価値が上がりそう?

 昨今流行?の転売屋みたいな不謹慎な感想も持ちました。今回のフルモデルチェンジでワイヤー引きのディスクブレーキも終了になるようです。すでにアップデートが止まったリムブレーキと合わせて在庫を確保しておいたら後々高値転売できそうだなと思った次第。感染症流行の影響で旧パーツの在庫確保も難しそうですけど。……念のため書いておきますがやりませんよ。

 Amazonだと現在8,700円ですが将来的に上がるのか?

他メーカーは需要の隙間を狙う絶好のチャンス到来か

 ワイヤー引き105が消えるので元々105を使用していた層は次の買い替え時で電動に移行するかTIAGRAに移行せざるを得ない状況です。価格含めワイヤー引き105同等もしくは近いものを出したらそこそこの需要は見込めるのではないでしょうか。シマノの8速コンポ帯が良い例ですが「安くて良いもの」はハードルが高いのであえて105クラスに挑むのは有りなのではないかと思った次第。そこまでの技術力のあるところが存在するのか不明ですが……。

さようなら105

 他にも色々思うことはありますが以上に挙げたのが主なところです。少なくとも趣味は趣味でもレースイベントに出る人以外にはほぼ無用なコンポになりそうです。12速化の恩恵はどの程度のものかわかりませんが電動コンポは自分には不要です。別に「ワイヤー引きが最高」とか「電動式はダメ」とか言いたいわけではなくコストと運用の手間を考えると現状でメリットが見出せないだけです。あと、電動ゆえのトラブルを多く目の当たりにしていることもあります。

 もし将来的に新しい自転車を購入する際に「GRX」も電動化していたらSORAやクラリスにダウングレードしてでもワイヤー引きコンポを選びます。RENEGADEで言えば「RENEGADE S4(SORA)」や「RENEGADE S5(クラリス)」ですね。そして、ブレーキだけ「EQUAL」などにアップデートします。(もし今買う場合もこうします)

 私の中での105は「コストを抑えつつ上位グレードの技術をお下がりしてもらえるありがたい存在」といった認識でした。特にミニベロのカスタムの際にはこのコストの点で大変お世話になりました。しかしながらそれは過去のものになるでしょう。今後はそのポジションにはTIAGRAがおさまるのでしょう。少なくとも私は今後手を出すこともないので「今までありがとう!! さようなら!!」みたいな気持ちです。