自転車の真の盗難対策とは? 結論:基本的な対策の積み上げとしか言えないようです

 最近、Twitter上でもロードバイクなどが盗難されたという内容をよく見かけます。私も街乗りやら遊びで自転車に乗っているので他人事ではありません。下手すれば今日にでも「自転車盗まれた」とつぶやく可能性は無きにしも非ず。そうならないためにも私なりに対策していることはいくつかあります。下記に列記しましたが当たり前すぎることなど基本的な対策を複数積んでいくしかないという結論ですね。

防犯登録をする(番号をすぐ確認できるよう控えておく)

 当たり前すぎて挙げるか迷ったのですが一応挙げておきます。というのも万が一、盗難されたり無事見つかったりしても防犯登録して番号を控えておかないと「自分の自転車」と証明ができません。そうなると受け取りができない可能性が出てきます。また、都会では頻繁に行われるお巡りさんの巡回で声をかけられた際に盗難車疑惑を受けて足止めを食うこともあります。これ以外にも無灯火やライトの確認でも声かけされることがあります。いずれにしても防犯登録をしないデメリットは非常に大きいものだということです。

 そのほか防犯登録に関しては登録番号を出先ですぐ確認できないと警察への届け出などモタつくことになります。登録番号はすぐ確認できるように控えておくことを忘れないようにしましょう。

街乗りでロードバイクなどドロップハンドルの高価な自転車に乗らない

 個人的にはこれが完璧な予防策だと思っています。ロードバイクなど高価なドロップハンドルモデルで駐輪を伴う街乗りはオススメしません。雑誌やネット記事で「グラベルロードは通勤・通学にもオススメ」と書かれていることがありますが少し無責任な論調だと思います。会社などで安全が担保できる駐輪環境があれば別ですが、原則としてドロップハンドル付きの高そうな自転車は泥棒ホイホイです。自転車のコンポなど知識が無い人でも見た目で「なんとなく高そう」となるので目を付けられる可能性があります。駅前の駐輪場でシティサイクルの中にロードバイクが混じっていれば否が応でも目立ちます。個人的にああいった駐輪場に長時間ロードバイク駐輪は考えられません。

 通学に関しても例えば自分が中高生だったころを思い出してロードなどで通学するとイメージした場合に安心して駐輪場に置いておけるでしょうか? 私は絶対無理です!! 5・6万円にクロスバイクすら怖くて使えません。

 その地域や学校などの「治安」・「民度」による部分もありますが「魔が差してしまう」ということも考えられるので通勤は百歩譲るにしても通学は危険すぎるというのが私なりの認識です。

自転車を離れる際は必ず鍵をかける

 「そんなの当たり前だろっ!!」と言われそうですが敢えて挙げるのには理由があります。実際に自分が見かけた範囲でも無施錠が結構多いのです。例えば数分のお手洗いやコンビニの利用と思われる「ただ立てかけてあるだけのロードバイク」。実際に「数分だけなら平気だろう」と考えている人は少なからずいると思います。しかし、盗難される自転車の大部分は無施錠が原因です。これも例えばの話ですが車でコンビニなどに乗り付けている人がそのまま積み込んで持ち去るなんてことも可能です。そうなったらおそらく追いかけることは不可能でしょう。

 手間に思うかもしれませんが盗まれたらさらに大きな労力を割くことになるのでちょっとの時間でも施錠することが何よりも重要な対策です。後で少し触れますが「盗難補償」というものも施錠していることが条件になっているので「盗まれるお前が悪い」とならないように最低限の対策をする習慣をつけておくべきです。

鍵は最低2つかける

 ググれば必ず出てくる話ですが盗難するのに「時間と手間」がかかるように施錠することが重要です。具体的には鍵を2つ使用するダブルロックが挙げられます。また、目立つ鍵を使うことで防犯対策をしているアピールにもなります。次項の「地球ロック(アースロック)」と組み合わせると防犯性が高まるので2つ使用することをオススメします。

 鍵は防犯性と携帯性がほぼトレードオフの関係なので選択は結構難しいと思います。U字ロックやブレードタイプは防犯性が比較的高めですがが重くて携帯性は犠牲になります。しかし、軽量なワイヤーロックだとワイヤーカッターで簡単に切られてしまいます。このチョイスの部分でグルグル悩みます。今でも悩むアイテムです……。鍵のチョイスはそれだけで記事の収拾がつかなくなるのでここでは割愛します。

 これもいずれ記事にしますが「OTTOLOCK」など数字を合わせるダイヤル式はやめておいた方が良いかもしれません。自転車からどの程度の時間離れるか(相手にどれだけ時間を与えるか)によりますがガチャガチャ回していると解錠できてしまいます……。

 私はABUS製品で言うレベル3〜5の鍵を使っていますが複数使用・アースロックで対応しています。どうしても駐輪時間が長くなったり離れざるをえない時は鍵の数を増やす、ペダルを外すなど行く予定の場所によっても対応を変えています。非常に手間ですが装着しているライト類も外すこともあります。

鍵は「地球ロック(アースロック)」でかける

これはこれで何か違う気が……

 地球ロック・アースロックと呼ばれていますが鉄柵や柱などを巻き込んで鍵をかけることです。自転車だけに施錠をしても丸ごと車で持ち去られることもあります。それを防ぐために持ち去れない鉄柵などと合わせて施錠します。地球ロックをするためには鍵も相応の長さが必要になるので長さをよく確認して購入しましょう。

常に見える位置に駐輪する

 これはどこかのカフェなどに立ち寄る時の話です。テラス席や窓際席など駐輪した自転車を常に確認できるようにしておくと防犯はもとより自転車が気になって楽しめないということも防ぐことができます。それをするには事前にお店の情報、ロケーションについてのリサーチは必要になります。ちょっと乱暴ですがそれが手間ならどこにも立ち寄らない方が良いかもしれません。昨今の感染症流行のこともありこういう機会はほぼ無くなりましたね。防犯的には良いかもしれませんが旅人と店舗側にとっては世知辛い情勢です……。

最新の自転車の写真を撮っておく

 盗難された旨のツイートで自転車の画像がセットになっていますがそれが古い画像だと素人はまずわかりません。何回か見かけたのが「この写真からホイール・パーツがが〇〇に変わっていて……」というのがありますがそう書かれてもわかりません。万が一に備えて「最新の自転車の写真」を持っておくことは非常に有用と言えるでしょう。私はブログ書いたり写真を撮る関係で車体写真を更新できています。そうでない方は今一度パシャリと自転車を撮っておくことをオススメしておきます。

盗難保障は時間と手間が非常に大きい

 話が逸れますが取られた場合の話で任意保険などに盗難保障が付いているものがあります。盗難保障・破損保障は少し検索すればちゃりぽ・日本少額短期保険・au・サイクルベースあさひ・ブリヂストン・ワイズロードなどが出てきます。他にもABUSが盗難保障付きの鍵で有名です。万が一のためにあって困るものではありませんがこの手の保障は手続きに非常に多くの時間と手間が取られます。私も盗難ではありませんが輸送時の破損で弁償してもらったことがありますが約1ヶ月ほど時間がかかり大変でした。個人的にはこれら手続きの手間を考えたら小まめに施錠する方がはるかに楽チンです。

 ABUSもいくつかのショップで伺った話だと認定基準がかなり厳しいようです(鍵としての性能は信頼できるのでそれはまた別の話)。これらの保障付きサービスは適用基準やサービスの評判をよく調べることが大切だと思います。加入条件・保障範囲・補償額・保険金など確認すべきことは多いです。*

*私の遭遇した輸送時の破損もそもそもその輸送サービス以外の方法を使えば避けられたトラブルでした。この話はいずれ別記事にて扱います。

結論:基本的な対策の積み重ねしかない

 自分でも書き出してみて当たり前のことばかりでつまらんなぁ……と思ったのですがこういった基本的な対策の積み重ねしか方法は無さそうです。「この鍵を使えば万事解決」、「この方法で盗難対策はバッチリ」という夢の方法は無いということです。もし、これだけで盗難対策はバッチリという方法があれば教えて欲しいです。

余談:「オルターロック」やApple「Airtag」はちょっと興味はある

 使ったことがありませんが「オルターロック」、Appleの「Airtag」は興味があります。特にオルターロックは振動検知でアラーム・スマホへの通知、GPSで追跡など必要な機能は備えています。ただ、上記で触れたようにロードでの駐輪機会がほとんど無い上に月額or年額で費用もかかるので導入には至っていません。