後方の安全確保を図る 自転車のリアライトのお話

今回は自転車の「リアライト」など後方の安全確保に関わるお話です。以前から感じていた自転車(歩行者も含みますが)の「後方の安全確保」について書いてみようと思います。

結論:昼夜問わずリアライトは必須!!

先に結論ですが自転車は昼夜に関係なくリアライトを光らせるべきです。さらに言えばフロントライトも点滅でも良いので点けた方が良いでしょう。ほとんどの自転車は購入時に赤い反射版が最低限付いているはずですがそれだとほぼ何の役にも立ちません。自分から光って自分の存在をアピールできるリアライトが必要です。

後方からの追突事故死亡率はとても高い

 基本的な話で「なぜリアライトなどで後方を光らせておく必要があるのか?」ということですが「後方の自動車などに自分の存在を知らせるため」です。夜に限った話ではありませんがこれをしっかり行わないと後ろから追突される危険性があります。

 ちなみに後方からの追突事故による死亡率はとても高いというデータがあります。「交通事故総合分析センター」の出している「四輪車対自転車の追突事故」という分析レポートでも統計データとして示されています。事故の発生時間帯は夜間が多いという予想通りの結果。正面や横からと違ってお互いが通常の走行速度を出していることが死亡率を押し上げている要因のようです。自転車の立場で考えれば不意打ちのようなものです。「ぶつかると思って身構える暇」というものが無いわけですから当然の結果と言えます。

 このようなデータを見てもいかに後方に自分の存在を伝えて追突を回避することが重要か理解できると思います。黒ずくめの格好で反射板無しで無灯火というのが愚の骨頂であることは言うまでもありません。そもそも夜間の無灯火での走行は「5万円の罰金」という違法行為なんですけどね。

昼間でも場所によっては車からは視認できないことがある

 「デイライト(昼間走行灯)」と言いますが昼間の点灯が推奨されるのは場所によって車が自転車や歩行者の存在に気づけないケースがあるからです。緊急事態宣言も解除され遠出しようとよう人の中には乗鞍岳、渋峠など山間部に行った人がいるかもしれません。山間部などは昼間でも木陰やスノーシェッド、トンネルと暗い場所がいくらでもあります。街中でもビルの影や線路の高架下など暗い場所がそこかしこにあります。そういう場所に入った際に相手がこちらに気付かずに追突という可能性は十分にありうる話です。

 自分が自動車で走っていた際の体験談ですが前方を「黒系統のフレームカラー、ラファのパープルのサイクルジャージ」という出立ちのロードバイクが走っていました。走っている場所は国道19号のスノーシェッドやトンネルが断続的にある区間でした。リアライトは装着していますが点灯はしていません。トンネル手前で遭遇したので相手を視認できましたがこれがトンネル内だったら気付けた自信がありません。この時に改めて「昼間でも意外と見えにくいものなんだな」と気づかされました。当時は私自身も黒系統の服を好んで着ていましたがこれをきっかけにウェアの色について考えることになりました。

 余談ですがウェアの色に関しては蛍光色含め「黄色」が夜でも一番目立つ色だそうです。次点は「白」。意外なことに「オレンジ(蛍光含む)」・「赤」は夜だと見えづらい色になります。

 昼間でも点けるクセを

 以上のように点滅でも良いので昼間でもライトを点けた方が良い理由を述べました。「デイライト(昼間走行灯)」は昼間だと明るいのでお互い油断しがちなので事前策として有用です。また、時間帯に限らず「ライトを点けるクセ」をつけておくと夜間に走り出す際に点け忘れたということも避けられます。

 私は普段はリアライト1個ですが遠出したり走るエリアによっては2個装備していきます。場合によってはヘルメットの後頭部にも装着します。また、目立つ色を補う意味で「おにぎりリフレクター」も装備しています。自分が持っているのは「R250 おにぎりリフレクターDX 」というものですがリアライトを入れるポケットがあるので1個はロフレクターに入れています。

 リアライトは特にこだわりはありませんがどちらもキャットアイの「充電式」と「電池式」のものを織り混ぜて使用しています。私は当初、電池式は不便ではないかと思っていましたがブルベに参加されている方のブログなどで有用性を知って導入しました。ボタン電池式のライトは本体価格が安いので導入しやすい上に予備で電池を持っていくことでバッテリー切れにもすぐに対応できます。実店舗だとボタン電池は高い印象を受けますがAmazonなどでは10個入り500円程度で売っています。電池式だと万が一のバッテリー切れでもすぐに対応できるので1個くらいは持っておいて損はないと思います。そのほかに丸型クリップタイプだと服や装備に取り付けるなど徒歩・ランニングなどにも活用可能です。

 せっかく楽しむために自転車に乗っているのに事故に遭って怪我をしたらやりきれません。自分の身を守るためにも相手に自分の存在を知らせ事故を予防できるようにしておくことが重要だと思います。

 今回のリアライトの話とはズレますが「バックミラー」も装備可能なら付けておくと良いでしょう。ドロップハンドルだと「バーエンドミラー」といった製品があります。あくまでも「補助的」な利用になりますが振り向いての後方確認が難しい場合にバックミラーがあるだけでも非常に便利です。