「プレミアム・バイク・インプレッション2019春」に行きました。本イベントは東京の明治神宮外苑で行われるスポーツバイシクルの試乗会で外周1.3kmほどの距離を試乗することができます。当日まですっかりイベントのことを忘れていたのですが出展メーカーを確認すると興味のあるメーカーさんの名前を見つけたため行くことに。当日受付でも試乗できるのか不安でしたが受付できました。
2月に行った埼玉のサイクルエキスポはシティバイクやミニベロが多い印象でしたがこちらはロードバイクやマウンテンバイクといったスポーツバイシクルがメインでした。TREKのマドン等試乗に予約が必要なバイクもちらほら見られましたが、レース機材には興味がないのでディスクブレーキやグラベル系のバイクを中心に試乗しました。以下、主だった試乗したバイクです。
FOCUSの「IZALCO MAX DISC 8」
試乗1台目ディスクロード。ディスクブレーキによる制動力の強さ以外はロードバイクと良い意味で変わらない乗り味でした。
TREK 「CHECK POINT SL5」
以前に試乗したことのあるモデルですが後述のJAMISのグラベルロードとの違いを把握する意味で再度試乗。自分が乗っているロードバイクがTREKのエモンダSL6なので違いがハッキリわかるモデルです。グラベルロードに関しては後発メーカーといって差し支えないところですが完成度の高さは群を抜いていると感じます。ただ、従来からレース系モデルを推しているところと日本では「CHECK POINT SL6」未販売という姿勢が気になる部分です・・・。
JAMIS 「RENEGADE」シリーズ
今回一番興味のあったメーカーさんがコチラ。先日の白馬村サイクリングでお会いした自転車ツーリングご夫婦が乗っていたのですが、見たままグラベル・ツーリング系なデザインに惹かれていたところ。コンポとフレーム素材で違いがあるのですが私はクロモリフレームのティアグラコンポ「EXPAT」と105コンポ「EXPLOIT」、カーボンフレーム105コンポ「EXPERT」と同メーカーさんで複数台試乗しました。メーカーの方に「同じメーカーで複数台試乗していくのは珍しい」と言われました。同メーカーの同コンセプトモデルなので各フレームとコンポの違いが素人の私でもハッキリとわかりました。
私のようなド素人が短い距離と時間で試乗した程度なのでカーボンとクロモリの違いをしっかり把握するのは難しいのですが、乗り心地に関してはどちらも極端な差を感じませんでした。他メーカーバイクにも乗った感想も踏まえるとフレームよりはタイヤの太さとブロックパターンによる影響の方が大きいと感じます。また、コンポの違いも操作性とブレーキの効き方で差が感じられる部分だと思います。気になる点としてはどのモデルもそこそこ重いということ。ほとんどのモデルが10kg台。車重とタイヤの太さの影響か漕ぎ出しは重くてのっそりした感覚。メーカーの方曰く「ロードバイクより気持ち軽めのギアでスタートすれば良い」とのこと。しかし、一度スピードに乗ると下手なロードバイクよりも慣性でヌルヌル進み続けるのは意外でした。「ゴォォッッー」っと進みます。舗装路でしか走れなかったわけですが、それでもそこそこの速度で走れるのでCHECK POINT同様汎用性が高いと言えます。ちなみに最上位モデルで重量8.6kgらしいですが値段を見ると積極的に選ぶモデルには思えません。個人的にはクロモリ105モデルでカーボンモデルとの差額分をホイール・タイヤに回すと良いのではと思います。少なくともタイヤ幅がこれだけあれば無理にブロックタイヤにしなくてもスリックタイヤで十分に思えます。コンポについても個人的にはグラベル用途も考えるのであればフロントシングルを希望します。先日の小谷村でもフロントはインナーしか使っていなかったので一般的なロードバイクよりもギア比は考えた方が良さそうに思えます。
スペシャライズド 「SW ROUBAIX ETAP」
最後に試乗したのは最近話題のスラムRED E-TAP搭載のルーベ。お値段からして絶対に手が出ませんが違いを知りたくて試乗。デザインとカラーはドンピシャ。ビュンビュン進むのですが乗り心地を犠牲にしていないところが良いです。高いだけあります。
初めてスラムの電動コンポを使用しましたが変速に関しては特に違和感なく使うことができました。下品な感想になりますが「115万円は伊達じゃないっ!!」といったところ。レースはもちろんロングライド・ツーリングなんでもイケそうなバイクです。(とはいえ、やはりレースよりのデザインです)
この他にも色々と試乗したり会場を見て回りました。欲を言えばキャニオンのグレイルも乗れればさらに違いを比較できたと思いますが出展していなかったのでやむなし。ロードバイクに関しては時代はディスクブレーキの流れなのだと感じました。輪行と重量増がネックですが日本の道路事情に合うと感じているので妥当な流れだと思います。しかしながら気になる点としてほとんどのメーカーであまりディスクブレーキモデルやグラベルロードを売る気が無いように感じるところでしょうか。この辺りはまだまだ過渡期だと思います。