走行安定性や乗り心地、操作性の向上を目指したライトウェイ グレイシアのカスタム 名付けるなら「グレイシア Spec III」

 以前、ライトウェイ「グレイシア」のハンドル周りをカスタムした話を投稿しました。あれから使い続けて失敗していたり不満に思っていた部分を解消すべく第2弾とも言えるカスタムを実施(ショップさんに作業丸投げですが)。この前のカスタムを鑑みれば今回のカスタムグレイシアはさしづめ「グレイシアSpec III」といったところでしょうか。

 ロードバイクやミニベロロードに代表される軽量性や速度を求めるようなものではなく、乗り心地や実用性を考慮したカスタム内容です。今回のカスタムにより一つの完成形に辿り着いた感があります。あとはグレイシア本体がダメになるまではこれで行くつもりです。

前回からの変更点

 前回、大幅にカスタムしたハンドル周りですが、改めてブレーキレバーとケーブルを変更しました。特にブレーキレバーは横ポジションでも緊急時にレバーが引けるようにしたかったので最優先で変更したかったのです。(※前回のマルチポジションハンドル導入時の記事は下記リンク参照)

 ブレーキレバーはDixna(ディズナ)の「ジェイクルーレバー」という製品を採用。レバー先が前方に伸びたような形状なので横ポジションでもレバーを引くことができます。他に似た製品でダイアコンペの「ギドネットレバー」というものがありますが、デザインの好みとハンドル径の関係でジェイクルーレバーを選択。ただし、そのままだとハンドル径から取り付けできないので、同じくDixnaから出ている「レバーハンドルシム22.2mm」を噛ませています。

 ケーブルのルート取りもハンドルバーを沿わせるものではなく、一般的なフラットハンドルと同じ配線に変更しました。前のハンドルに沿わせるルートだとブレーキレバーの引きが重くなり実用上も意味がなかったのです。今回の変更でレバーの引きが圧倒的に軽くなりました。

 レバーを変えるのに合わせてアウターケーブルを日泉ケーブル「ステンレスアウターケーブル」に変更しましたです。カラーは「ビビッドピンク」を選びました。柔軟性のあるアウターケーブルでカラーバリエーション豊富なので自分の好みや車体カラーに合わせやすいのも良いと思います。

 また、ブレーキレバーは横ポジションでも引けるようにするためにフラットハンドル時とほぼ同じくらい外側に位置を変更しました。マルチポジションハンドルバー導入当初はレバーが上の画像のように内側に寄っており若干安定性に欠けました。特に下りの場面で気になっていました。

 それを上の画像のように変更。長さを測ると元のフラットハンドルと同じくらいの位置でした。下りや踏み込む時はこのくらいの位置が安定します。これらの変更で想定外だったのはサムシフターレバーとブレーキレバーが干渉したことです。ジェイクルーレバーがハンドル径31.8mmに対応する製品なのでレバーの高さから干渉してしまいます。やむなくブレーキレバーとシフトレバーが接触しない位置まで離しました。レバー操作に支障はないので問題ないのですが、シフトケーブルが若干窮屈な感じになっています。このことからいずれにしてもブレーキレバーは外側にしないとダメたったということですね。

 バーテープはAmazonで検索したら真っ先に出てくるであろう安くて無難なEMPT「 EVA ロード用 バーテープ ES-JHT020」に変更。カラバリ豊富な点も良いですね。さらにバーテープ下にはギザプロダクツ「VLZ-042 ゲル パッド」をハンドルの横部分まで仕込んでいます。露出しているハンドルバー部分、ハンドルの根本(ステム側)のテープと見比べると太さの違いがわかります。これでクッション性が格段に増してハンドルバーの固さと言いいますか「底付き感」が無くなりました。これが今回一番体感できた効果です。

 バーテープに関してはケーブルのルートを変更した理由にもなりますが、後から自分で巻き直ししやすくすることも意識しています。前のスパカズが感触など個人的にしっくりこなかったこともあり、安くてカラバリもあるEMPTのバーテープの方がテープ破れ、交換の手間・価格を気にせず遊べるかなと思ったわけです。この無難なサラッとした質感が個人的には好きです。スパカズの約4,000円とEMPTの1,000円という価格差も大きい。ランニングコスト大事。

 他はおまけでサドルを変更しました。今までのものが流石に劣化が目立ったので似たような安物サドルを調達。どうやらこのサドルはセラロイヤル「 R.e.med(リメッド)」という製品のほぼパ⚪︎リのようです。使い比べたことがないので違いは不明。確かに外観はそっくり……というかほぼそのまま。固有名詞と言える製品名が見当たらないのでどうやって探すのか?

 個人的に穴あきサドルでそこそこのクッション性があればこだわりはありません。どんなにピッタリ合うサドルであろうと長距離を走ればお尻が痛くなりますし、ハンドル・ペダル・サドルの荷重バランスの問題もあるのである程度の割り切りは必要かと思います。とりあえずこれで使ってみて問題があればまた考えます。

 前に変更したリアディレイラー、スプロケットなどはそのままです。シマノのMTBコンポ「アセラ」の11-40Tというワイドレンジなスプロケですがこちらも特に不満はないです。8速フロントシングルでこの軽いギアがあればだいたいの場所は走れます。

 タイヤはへたってきていたサーファス「トラッカー」を新調しました。この前までシュワルベ「マラソンレーサー」も使っていたのですが、乗り心地と加速性能が思ったほど良くなかったのでトラッカーに戻しました。トラッカーは走行安定性と重量の割によく回ってくれて見た目以上にオールラウンダーなタイヤです(あと安い!!)。いずれはシュワルベ「ビッグアップル20×2.0」に替える予定ですが、入手性が悪くて値段が吊り上がっている感じなので当面は様子見。

さらに使い勝手が良くなり快適

 今回のカスタムを行ってから何度か走りましたが、さらに使い勝手と乗り心地が良くなったと思います。レバーの引きが軽くなり、ハンドルバーの握り部分のクッション性が向上したので扱っていて非常に快適です。

 レバーの引きの軽さはケーブルルーティング変更も功を奏したと思いますが、日泉ケーブルの恩恵もあるのでしょうか。ブレーキレバーとシフトレバーが想定より離れた点も実用上の問題はありません。

 ついでに交換したサドルも特に問題ないですね。良い意味で以前と特に変わりなく使えています。幸いなことにサドル沼にハマったことがないのですが、この製品もパ⚪︎リ元もお値段は大変お手頃なので手が出しやすいのも評価できるポイントと言えます。

横ポジションはギリギリ……

 横ポジションでもブレーキレバーが引けるようにすることも今回の目的でしたが結構ギリギリです。通常の握った姿勢からレバーに指が届きません。

 こうするとなんとか指を引っ掛けることができます。これはギリギリなのかアウトなのか。横ポジションは常用しないので大きな問題はありませんが想定外と言えば想定外。

 ブレーキレバーに使用したハンドルシムで距離が空いたこと、レバーの先が下がって曲がる形状をしているのが原因でしょう。これはダイアコンペのギドネットレバーだとだいぶ改善されると思います。ただ、あちらもハンドル径が23.8mmなのでシムを噛ませる必要があるのでどうなるのか未知数。

一つの完成形に到達

 今回のカスタムで私のグレイシアは「完成形」に到達したという認識です。以降はグレイシア本体にガタが出るまではこのまま使っていく予定です。

 消耗パーツを替えることはあるでしょうが、必要性を感じない限りコンポなどの大掛かりな変更は行いません。強いて替えるとしても用途に合わせてタイヤやホイール(406or451)を変えるくらいでしょうか。

 違うモデルに乗り換えるにしても「次のモデル」が特に無いという状況です。候補はあるにはありますが諸々の条件・制約で見送り状態。いずれにしても今の操作系をそのまま載せ替えることにもなるでしょう。今の状況で買い替える事態になったらまたグレイシアということになるかもしれません。改めてグレイシアの価格と使い勝手の良さが異常な気がします。