8月の唐松岳に続いて今度は中央アルプスの木曽駒ケ岳を登ってきました。私は長野県出身ですが伊那、木曽、飯田といった「南信」方面は行ったことがありません。
また、木曽駒ケ岳に登る際に通過するこちらの「千畳敷カール」という絶景スポットが『ゆるキャン△』にも出てきたこともあり(これが決め手)死ぬまでには行ってみようと思い今回登ってみた次第。
木曽駒ケ岳を登ったと言いましたが実際は唐松岳同様にロープウェイという文明の産物で下駄を履いての登頂です。菅の台バスセンターから先はマイカー規制区域なので「バス+ロープウェイ」で千畳敷カールを目指すことになります。 夏の登山ピークはロープウェイの乗り降りに2時間待ちで整理券配布ということもあるそうですが、9月下旬にもなれば多少は混雑も落ち着きすんなり乗れました(土日祝は混雑するようです)。
ロープウェイで標高を稼いで一気に2,612mまで登ります。もう一度ですがここが『ゆるキャン△』にも出てきた「千畳敷カール」です(ここが重要)。氷河期の氷が大地を削り生まれたなだらかな地形です。
遊歩道が整備されているので登山をしない人でも散策して楽しむことができます。例年ですと紅葉のようですが今年は遅いようです。それでも見事に晴れてくれたのでキレイな青空が広がっています。
遊歩道を進むと登山口への分岐点に辿り着きます。ここからカール内のなだらかな坂を登るのですが実際に近づいて登ってみるとかなりの急勾配です。「八丁坂」と呼ばれる区間ですが躓いたりする等負傷が多い坂とのこと。
八丁坂を登ると「乗越浄土(2,850m)」という場所に到着。読みは「のっこしじょうど」です。木曽駒ケ岳、宝剣山等の各山々に行く際の分岐点的なエリアです。
乗越浄土以降は中岳・木曽駒ケ岳とアップダウンがありますが「稜線歩き」になります。
各山の山頂間を歩くのでどこを歩いていても基本絶景です。八丁坂みたいな急勾配はほとんど無いので歩きやすいです。ただし、稜線ゆえに風は強いのでウインドブレーカー等の防風対策は必須です。特に八丁坂を登った後は汗冷えする怖れもあるので着替えか防寒具を準備すべきです。秋口ですと服装の選択に悩みます。私はモンベルのジオラインインナーとウィックロンクールシャツでしたが乗越浄土以降は最後までウインドブレーカー兼用のレインウェアを着用していました。当日は10℃ほどだったようですが風のおかげで体感温度はさらに下がります。他の登山者の中にはメリノウールシャツを着ている人もいましたので寒がりな人は冬装備でも大丈夫かもしれません。
ちなみに今回は新装備としてモンベルのハイドレーションシステム「トレールウォーターパック2L」を使用。唐松岳登山でもいちいちボトルから水分補給するのが手間だったこともあり導入してみました。。
使ってみるとこれが意外と便利。水分補給のタイミングを逃しません。ただ、チューブ内の水は外の温度の影響を受けやすいので冬だと凍らないか心配です。
話を戻して先を進んで中間地点の中岳山頂(2,925m)に到着。
ここからでも十分眺めが良く、振り返るとさっきまで自分が歩いてきた乗越浄土からの稜線の景色が広がっています。
進行方向を見ると目的地の木曽駒ヶ岳と駒ケ岳頂上山荘を捉えることができます。
中岳を降りて駒ケ岳頂上山荘。山荘というよりもプレハブ…な出で立ちです。このエリアで唯一のテント場もここにあるのですが、時期の関係からかテントは2張りくらいしかありませんでした。昼間の気温を考えると夜は冬仕様でないと凍死しそうです。
山荘近くの立て看板。看板の向こう側が木曽駒ケ岳。
ここから再度稜線伝いに登ります。
木曽駒ケ岳頂上(2,956m)に到着!!
とにかく空の美しい青さが映えます。とてもキレイな青空です。
伊那市が見えます。
反対側が木曽方面。木曽も行ったことがないのでいずれは旅行に行きたいものです。
よく見ると山の向こう側にぼんやりとですが岡谷・塩尻・松本方面の街も見えます。
木曽駒ケ岳から見た中岳と駒ケ岳頂上山荘の眺め。
頂上にて食事を摂りましたが、今回はカップ麺すら持ってきていないのでコーヒーと携行食です…。コーヒーは前日に調達した丸山珈琲の「松本ブレンド」です。
木曽駒ケ岳山頂で青空と冷たい気持ち良い風を堪能した後は来た道を戻り、乗越浄土まで戻ります。予定以上に早く行程をクリアできていたので分岐している「伊那前岳」をデザートとして登ることにしました。同じく稜線歩きで往復して約30分でした。
伊那前岳(2,883m)の山頂に到着。
伊那前岳からの方が駒ヶ根市や伊那市がはっきり見えます。
また、角度の関係で木曽駒ケ岳と中岳を一望できます。
今回、紅葉には早い登山となりましたがロープウェイで標高を稼ぎ、どこを歩いても基本絶景というご褒美盛り沢山な山は歩いていてとても楽しかったです。唐松岳登山もですが稜線を歩く時の「空の回廊を歩いている感」はクセになりそうです。