フジッコが新ブランド「Beanus(ビーナス)」から出ている大豆でできたお米「ダイズライス」を実食レビュー

 豆製品を出しているフジッコが新ブランド「Beanus(ビーナス)」を立ち上げています。このブランドで扱っているのが大豆でできたお米「ダイズライス」という食品です。植物性タンパク質を多く含んだダイズをお米のように食べられるというものです。今後もいろいろと展開する予定だそうですがネットで見かけて気になったので購入してみました。

ダイズライスとは?

 ダイズライスはフジッコの新ブランド「Beanus(ビーナス)」から出ている大豆でできたお米です。「お米のように食べられる新食感の大豆食品」と謳っており、お米と同じような見た目から「お米の置き換え食」を想定している食べ物です。

 原材料は粉末状大豆タンパク質を使用しておりほぼ大豆そのもの。

 100g(2人分)の栄養表示を見てみるとお米よりは明らかに高タンパク・低糖質です。1人分でもタンパク質24.4gを摂れつつもカロリーはおおよそ175kcal、糖質は6.4g程度に抑えられます。

 商品としては自分で炊く「乾燥タイプ」とレンジでチンする「冷凍タイプ」の2種類が発売されています。冷凍タイプについてはプレーン、ガパオライス、チャーハン、リゾットと味付けされたものもラインナップされており「1 week トライアルセット(5種)」という導入セットもあります。

 詳しくは後述しますがまずはこのトライアルセットやAmazonでも販売の「GOFOOD ゴーフード 低糖質 高タンパク質 弁当 ダイズライスセット」から試してみることをオススメします。

自分で加熱調理する「乾燥タイプ」を購入

 今回購入したのは自分で炊く「乾燥タイプ」です。「継続コース800g×2」が5,940円と一番安い価格になります。ダイズライスそのものが調理も含めてどういうものか知りたかったのでこちらを選びました。

 調理前のダイズライスは色の関係から「お米状のパスタ」に見えます。大豆をそのままお米の形状に加工したように見えます。そう考えると小麦製品ですがクスクスやブルグルと似たようなものと言えます。

加熱は電子レンジで簡単調理

 調理方法は付属のレシピと公式サイトにも分かりやすく紹介されています。簡単に以下の流れです。

30分間吸水→電子レンジで3分チン→10分間蒸らす

 レシピには30分の吸水が重要とありましたが給水させると見た目がだいぶ変わります。この吸水が不十分だとおそらく芯が残って食感が悪くなるのでしょう。

 炊飯器での炊飯やお米との混合にも対応しているようです(自宅に炊飯器無いので検証不可)。

 蒸らしが終わって出来上がったのがこちら。お米と色が違いますがライスと言って差し支えないふっくらとした仕上がりです。お米と違ってくっつく感じではなくパラっとした感じです。そして、ラップを取って広がる香りは当然と言えば当然ですが「豆腐」です。大豆の香りそのものなのですが大多数の方は豆腐と言った方が伝わるかと思います。炊飯に関しては説明通りに加熱すれば失敗することはないと思います。

香りと味は大豆・豆腐そのもの

 まずはそのまま頂いてみます。

 「うん!! 豆腐と同じ味!!」

 味は豆腐・大豆そのものです。鼻を抜けていく香りは豆腐です。何回も噛んでいくと大豆特有の甘味と香りが口の中に広がっていきます。噛んだ食感はモチモチとプチプチの中間くらいで玄米や雑穀米に近いと言えます。この噛みごたえのおかげで満腹感はあります。これはこれでおいしいです。

 ただ、そこまでキツくはないのですが豆乳含めて大豆製品特有の匂いがあるので苦手な方にはきつそうです。そう考えると「好き嫌いの分かれる味」と言えます。私もプレーンの状態だと食べられないわけではないのですがそこまで食は進まないです(お米も白飯オンリーで食べられないんですけどね)。いずれにしても「おかず」が欲しいところ。

 そんなわけでカレーをかけて完食しました。カレーをかけてしまうと大豆特有の香りは飛ぶので「モチモチした米状のパスタやブルグルを入れたカレー」になります。カレー以外にもお茶漬け、チャーハンやリゾットにしたり、おかずといっしょに食べると無理なく食べられると思います。白飯・玄米とはまた違う食べ物と思った方が良いでしょう。

*冷ました状態でもパラっとしており「おにぎり」にするのは不可ですね。

 冷ました状態でも食べてみましたがボソボソした感じもなく食べやすいと思います。味と香りは若干弱まった印象。

ダイズライスは公式サイト通販かAmazonの「GOFOOD ゴーフード 」で味わえる

 現状ではダイズライスの販路は非常に限られており公式サイト通販のみ。そのほかAmazonで販売されている「GOFOOD ゴーフード 低糖質 高タンパク質 弁当 ダイズライスセット」という低糖質・高タンパクのお弁当があります。このお弁当のライスはダイズライスに置き換わっています。

 先述の味のレビューで書いたように好き嫌いが分かれるのは否めません。ダイズライスをひとまず試したいと言うことであれば公式サイト「1 week トライアルセット(5種)」「GOFOOD ゴーフード」で試してみるのが良いと思います。

お米の置き換え食としての可能性を感じる食品

 味はレビューの通りプレーンそのままだと「好き嫌いの分かれそうな味」ですが食べ方次第で可能性を感じる食品だと思いました。私は美味しいと思いました。ただ、正直なところ継続性を考えると「価格」の部分がまだまだネックだと思います。

 食べ方・価格の面をクリアできるなら食のレパートリーを増やしたい、栄養価を考えた食事をしたい、糖質を抑えたいと言ったニーズに応えられる食品だと言えるでしょう。

 乾燥タイプは「800g×2個」からでないと安価に買えなかったので清水の舞台から飛び降りる気持ちでポチりましたが完食できる味でよかったです。これが全く口に合わず食べられないとなったら残りの処理に困ることになっていたでしょう。もしそうなっていたら松本城のハトと鯉に回数を分けてあげていたと思います。

追記:「大豆製粒状パスタ」と思えば抵抗無いかも

 何度か調理して食べた感想を改めて追記。ライスではなく「大豆製粒状パスタ」という認識の方がしっくりくると思いました。

 パスタで水に漬けておいて吸水させてから茹でると絶妙なアルデンテに仕上がります。ダイズライスの電子レンジでの炊き方はまさにその手順です。

 吸水させてから他の具材と煮込んでスープパスタみたいにして食べるとおいしいです。ダイズライスはプレーンだと好き嫌いが分かれそうだと書きましたが、パスタも麺だけそのまま食べることはないのでそれと同じようなものだと思います。ライスとして捉えるとどうしても「米」が比較対象になってしまい違和感を感じるのですが「パスタ」の一種と捉えればさほど違和感がないと思いました。