2018年始めに「DAHON Dash Altena」という折り畳み自転車を買い足しました。購入してからそこそこ使い込んでいるので本体レビューやカスタムについて2回くらいに分けて記事にしようと思います。自分自身が購入にあたりレビュー等の情報が少なく難儀したこともあり備忘録も兼ねてですが何かの参考になればと思います。
*本記事は2020年3月に追記・修正しています。
購入理由
「ドロップハンドルのミニベロが欲しかった」の一言に尽きます。ロードバイクを持っていますが、それとは別にロングライドがこなせるミニベロが欲しいと思っていました。ミニベロについてはすでにDAHONの「Mu SP 9」(日本ではDAHONは2系統あり、こちらはインターナショナル版)を持っており「アルプスあづみのセンチュリーライド」もこれで走ったことがあります。走行性能に問題は無いのですがフラットバーハンドル故に同じポジションしか取れないことによる腕の痛みに苦しめられました。個人的にはフラットハンドルは80kmあたりが限界だと思います。
これを受けてドロップハンドル化も考えましたがSTI化はそこそこのお金がかかることとMuフレーム自体の重さと形状による拡張性の低さで見合わせていました。そんな中、DAHONの試乗会にノコノコ参加したところドロップハンドルモデルでデザイン的にもドンピシャなドレスブラックモデルのDash Altenaを見つけて購入してしまいました。また、ミニベロで問題になるポジション調整や剛性、センサー等オプションについてもロードバイクっぽい形状ゆえに融通が効くことも決め手でした。
実際に乗ってみて
「ロードバイクと一般的な折り畳み自転車の中間」というそのままな印象です。特に同じ折り畳みミニベロでもMu SP9と比較すると相当毛色の違う乗り物でした。ロードバイクをそのままミニベロ化した外見なので前傾姿勢を取ることができ同じギア比でも速度が上がり直進安定性も向上しています。特に向かい風の時にこの違いを強く感じます。折り畳み方法も一般的なレバー式ではなく六角レンチを使用するLock Jawシステムを採用し、ハンドルポストも非折り畳み式なので走行時に剛性感が上がっていることが体感できました。ただし、ロードバイクと同じようにポジション調整をしっかり行わないと身体を痛めることになります。また、直進安定性の高さと引き換えにMuと比較してミニベロ特有の「ハンドルの軽快さと小回りの良さ」は犠牲になっています。サイズに関してもドロップハンドルかつハンドルポストも非折り畳み式なので折り畳んだ際に嵩張ります。この辺りは走行性や剛性とトレードオフでやむなしといったところでしょうか。
購入後にすぐに行ったカスタム
購入後はロングライド用途で使いやすくするべくパーツをいくつか交換しています。
まずは「ペダル」です。DAHONの殆どのモデルで真っ先に交換したいパーツの代表格と言えます。上の写真のような折り畳みペダルが標準で付いていますが、写真の通り片方だけで260gの重さです。折り畳んでもたいしてコンパクトにならず、剛性も低いと使い続ける理由がありません。しかも濡れると滑ります。ただの重りです。SPDでもフラットペダルでも軽くて剛性のあるペダルが沢山売られているのでさっさと交換します。
そのほかにはブレーキ・スプロケ・タイヤ・サドルを交換しています。このモデルはテクトロの「Tektro R-315 」というブレーキが付いていますが効きが悪すぎます。Dash Altenaはそこそこスピードが出せるのでこれでは安全面で不安があります。同じブレーキを搭載したミニベロに試乗したことがありますがレバーを一杯に握ってもズルズル進みます。ブレーキシューがゴリゴリ削られているだけのようなストッピング感覚。実際に文字通り削られているのか黒いカスがチラホラ・・・。このモデルは元々ロングアーチというアームが長いブレーキしか適合しないとのことでシマノのロングアーチブレーキにアルテグラのブレーキシューを付けて交換しました。しかし、実際に寸法を測ってみると取り付けに問題無さそうだったので自分でアルテグラグレードの「BR-R8000」に交換。寸法的にも問題なく使用できています。ただ、このあたりは年式と個体差があるようなのでお店で見てもらうことをオススメします。
*2020年モデルからは公式にアルテグラや105のリムブレーキも問題なく付けられるそうです。
スプロケットは元々「11T-32T」のものが付いていますが32Tを使うほどの坂道をそう頻繁に走らないことと変速ショックの大きさを軽減したいと思いロードバイクと同じ「11T-28T」に交換。
タイヤはもともと「KENDA KWEST」を履いていますがロードバイク並みの転がりに近づけるべく「シュワルベデュラノ」に履き替えました。Mu SP9でも同様のカスタムをしていますが空気圧が85~100psiに対応しているので転がりが良くなりました。
サドルはツルツルのいかにもクラシカルバイクなデザインでロングライドには辛かったので穴あきサドルに交換。
Dash Altenaはドロップハンドルモデルで「Lock Jawシステム」で剛性感が増していますがミニベロなのでロードバイク並みの走りができるわけではありません。また、一般的な折り畳み自転車のような取り回しの良さを犠牲にしています。そういったことから総じて「中途半端なモデル」とも取れます。ただ、ロードバイクみたいに速度をやみくもに求めるのではなく、折り畳めてロングライドもできるモデルを探しているならピッタリな一台だと思います。
・・・とここまで書きましたが上記のようなことを考えつつも最終的には「デザイン」で選べば良いのかなと思います。(ドレスブラックモデルじゃなかったら買ってないだろうし)