メインミニベロの買い替えでTern「Verge P10」を納車  折り畳み自転車(K9X・P10)を買った理由など

 メインミニベロの買い替えとしてTern「Verge P10」を納車しました。私はもともとダホンの折り畳み自転車からスポーツ自転車を乗り始めました。そこからロードバイク、グラベルロードなども乗りました。最近はダホンのK9Xを増車し、今回のP10納車と原点回帰している感があります。P10はもう少し走り込んでから詳しいレビュー記事を上げる予定ですが、本記事ではP10および「折り畳み自転車」を再び購入した理由などを書いていきます。

折り畳み自転車は検討外だった

 「次のミニベロ」を検討するにあたり「折り畳み自転車」は考えていませんでした。それどころかBESV(ベスビー)など電動ミニベロを考えていたくらいです。個人的には余程の理由がない限りは折り畳み自転車を選ぶ理由はないという考えです。そんな考えでも次のメインミニベロをVargeP10という折り畳み自転車にした主な理由は昨今急増した「インバウンド」です。インバウンドをはじめとする観光客の増加で輪行がやりにくくなったという状況があります。かつて折り畳み自転車を購入したのは当時の住居環境から保管スペースを確保するためでしたが、今回は輪行が理由になったわけです。

 早朝始発でも以前よりも観光客をはじめとする利用客が増えています。さらに海外からの観光客ともなると大型キャリーケース・カート・バックパックなど手周り品もくっついてくるのでさらに車内を占有します。手周り品の話をすると自転車を輪行する自身にもブーメランになる話ですが、非折り畳み自転車を持ち込むにはサイズと車内スペースから厳しい状況になることもあります。早朝始発はまだマシですが帰りは特に厳しい状況です。これは車内で出会したロードバイクの方々を見ていてもそう思います。上の画像のような輪行は難しい状況と言えます。

 折り畳み自転車もモデルや車体形状・畳み方によるので一概に必ずコンパクトになるとは言えませんが比較するとまだコンパクトになるといったところです。すでに別用途の想定で導入したダホンのK9Xで何度も輪行をしていますが従来よりもコンパクトになるので多少の混雑でも前よりプレッシャーが無くなりました。また、ダホン・Ternのような畳み方であれば車体を跨いでサドル部分に腰掛けるなんて方法も取れるのでやりようはあると思います。サドルの上に多少の荷物を乗せることもやろうと思えばやれます。

 あと、極力避けていますが車でのトランポもやることはあります。その際にも折り畳み自転車だと運ぶ車を選ばないというメリットはあります。ロードバイクなどのホイールを外して……といった手間はありません。電車輪行しない人もこういう点はメリットとして享受できるのでしょう。

 ちなみに車でのトランポを避けているのは身体を動かした後にわざわざ運転したくないからです。先日、「塩の道祭り」というハイキングイベントに参加しましたが、それなりに重めのアクティビティで疲れた中で運転したくありません。ついでに言えば車に乗るならそのまま「ドライブ」として楽しみたいです。

※余談ですが早朝始発で多く見かけていた外国人労働者の姿はめっきり減っています。ゼロではないのですが前よりも明らかに減っています。彼らはどこに行ったのでしょう?

K9Xで「楽」を覚えてしまった

 これはそのままの意味です。違う表現をするなら「K9Xが良すぎた」とも言えます。K9Xはミニベロで一般的な20インチより小さな16インチホイールを採用した折り畳み自転車です。その見た目に反して走行性能が高く、無理をしなければ大体の場所は走れてしまいます。それに加えて折り畳み機能により輪行パッキングも非常に簡単です。先述の通り、K9Xでの輪行を何度もやっているのですが、簡単に輪行できつつ、それなりに走れてしまうので本当に快適です。この快適さを覚えてしまった中で今更、非折り畳み自転車で輪行を含むメイン運用をする気が起きなくなったわけです。堕落したとも言えるのかもしれません。

 輪行パッキングについてもう少し触れておくと、ロードバイクなどを輪行パッキングするとどんなに急いでも15分は欲しいところです。今までの最速では手回り品含む全ての荷造りで10分ほど。これが折り畳み自転車だと3分かかるかどうか。K9X本体を畳んで輪行袋に突っ込むまでだと1分かかりません。荷物の量によりますが非折り畳みより速いのは確かです。これにより電車の時刻が迫っていても余裕を持って準備できます。さらに前項で触れた車でのトランポも積載スペースを圧縮することができます。

 モデルによりますがロングライドをしても良いし、輪行でピンポイントに楽しむも良しと運用の幅が広がります。私はお酒は飲みませんがライド先で最後に一杯やってから公共交通機関で輪行して帰宅……なんてこともできます。久々にK9Xで折り畳み輪行してみて改めてそういった快適性に気付かされました。

 あと、補足というか蛇足のようなものですが、モデル・装備によっては折り畳み自転車含むミニベロでもロングライドはできます。いわゆるミニベロロードやそれに準ずるスポーツ系モデルですね。

 ロードバイクなどと比べれば快適度・速度は当然不利ですが、乗り手と走り方次第であるところはロードバイクと変わりません。私も以前はダホンの折り畳み自転車で荒川河川敷を往復で100km~180kmの距離を走っていました(そのための装備・準備は必須ですが)。ロードバイクに及ばないにしても、ある程度以上の走行性能を確保しつつ、エスケープ手段が得られると考えれば良いのかもしれません。

Verge P10購入理由

 ここからようやくVerge P10を選んだ理由になります。前述の輪行事情やK9Xが好感触だったことから次期メインミニベロを「折り畳み自転車」から検討することにしました。K9Xは非常に便利ですが本来の購入目的からもあくまでサブであり、多少の無理が効く走行性に振った20インチミニベロが欲しかったのです。そして、各種モデルを検討していく中で求める仕様と費用から最終的にVerge P10に行き着きました。

 先に言っておくとゆるポタがメインな私の使い方ではVergeP10はオーバースペックです。しかし、個人的に外せない条件である「ディスクブレーキ」を採用した貴重なモデルで他に選択肢がありませんでした。折り畳み自転車でディスクブレーキを採用しているモデル自体が非常に少ない上に10万円前後の価格帯にディスクモデルがないのが辛いところ。目星を付けていた某モデルはリコールで消えましたし。(正直、ディスク採用のVergeN8やSpeedFalcoがあればそれで良かったのですが……)

 P10はディスクブレーキに加え、フロントシングルで軽いギア比設定(11-40T)、T-Barハンドルポストによるポジション調整の自由度と拡張性、落ち着いたデザインのペイント(超重要!!)……などなど元の車体価格で要求仕様を満たしていました。特に車体デザインについても前に乗っていたダホンのMuシリーズと同じ弓形の流線型フレームで自分の好みにハマったのもあります。あと、Muと異なりチェーンステー部分が存在するので振動吸収面でも期待できそうと思いました。あくまで比較しての話ですが。

 さらに今回の購入元(ベロキッチンさん)で実施している無償アップデート内容も個人的にドンピシャだったのも後押しした次第。購入元であるベロキッチンさんについてはYouTubeでお見かけしてからミニベロ乗りとして一度は利用してみたかったのです。

 また、他モデルだと絶妙に要求仕様と異なっておりカスタムは必須。P10と同じような仕様にカスタムするとほぼ同額、もしくはそれ以上の費用になってしまうというのも理由でした。特にダホンもTernも「T-Barハンドルポスト」が非常に高額です。自分で色々検討してみて実感したことですが、いくつかのサイクルショップさんのブログでも触れている通り、最初からP10を買っておけばカスタムの手間も費用も抑えられるという結論に至ったわけです。

もう「折り畳み自転車」で良いかも

 以上、簡単ですが折り畳み自転車と今回のVergeP10購入理由でした。冒頭に書いた通りでロードバイクなどにも乗って一周回って戻ってきた感があります。現状の私の使い方の範囲としては折り畳み自転車で良いかなといったところです。

 あと、VergeP10購入で保管スペース、維持管理の手間、運用の面からグレイシアは解体、他のサイクル用品なども併せて整理しました。苦渋の決断でしたが乗る自分の身体は一つなのでその辺はやむにやまれず。まぁ、私から見ても自転車を複数台所有している人は異常だと思いますよ。はい。