グラベルロードのチューブレス化計画(作業編)

  「RENEGADE S2」のタイヤをグラベルキング に交換したばかりですが、前回の記事で触れた通り出先でのチューブ交換作業は現実的ではないという理由で「チューブレス化」することにしました。道具やらパーツを準備し肝心のタイヤも届いたのでいよいよ作業を実行。

タイヤはWTBの「BYWAY 700C×40」を使用します。グラベルキング を使用しないのは固すぎて作業ができる気がしなかったというのが大きな理由。初めてのチューブレス作業にはハードルが高いと思った次第・・・。

WTB 「BYWAY」とは

 今回使用する「BYWAY」はWTBが販売しているグラベル用タイヤです。

 センターがスリック、サイドは小さいノブという構成です。。WTBのラインナップ的には舗装路7割・グラベル3割のタイヤと言えます。舗装路向けとして全面スリックのWTB – Horizon TCS ロードタイヤ“>「HORIZON」というタイヤもありますが残念ながら700Cサイズは無し。BYWAYについてはKONA ROVE STで使用しているので舗装路メインでも特に問題ないことは体感済みです。

 他にも「SENDERO」・「VENTURE」というタイヤがありますがどれもグラベル特化なので舗装路メインであれば過剰と言えます。

 今回はタイヤサイドがグラベル系で見られるブラウンではなくブラックです。メーカーサイトの仕様ではブラウンは415gブラックは426gとブラックの方が若干重量があります。ブラックの実測重量は435gでした。ブラウンよりは厚め・頑丈に作られているということでしょうか。対応空気圧は「2.1ber〜4.1ber /30psi〜60psi」です。

 同じBYWAYでも「ROVE ST」は「ロードプラス」規格の650bサイズなので今回の700Cサイズ(一般的なロードバイク径)との違いを比較するにはちょうど良いとも言えます。ROVE STはチューブ運用ですが・・・。

チューブレス化作業の流れ

 早速タイヤを外しますが今回のために調達したタイヤレバーを活用します。チューブレスの場合はタイヤのビードやリムの保護の観点で使用は避けるべきですがレバー無しは負担が大きすぎるためやむなく利用。レバーの力を借りてタイヤとチューブを外します。

 ちなみにタイヤレバーですがレバー先端をビード下に差し込むのが大変でした。これも良くないのですがレバーを差し込める隙間を出すためにマイナスドライバーも使用しています。薄めのチューブレス用レバーもあった方が良いと思いました。

 元から付いていた微妙なリムテープを外してリムテープを貼るのですがその前にホイールに付いている布製?の「赤いストラップ」。これも外した方が良いのか迷いましたが「付けたままが正解」です。

 この赤いストラップはTCS 2.0 ソリッドストリップというものでWTBのリムに標準で装備されていうようです。WTBのチューブレスシステム「TCS 2.0」の一部ということでリムテープを貼りやすくし気密性を上げるためのものだそうです。

 赤いストラップの上からチューブレス用リムテープを貼ります。凹凸のせいもありますが貼り付けのクオリティは酷いものです・・・。

 空気を徹底的に抜きつつピッタリと貼っていく作業は難しいです・・・。

 リムテープを貼ったらバルブ穴に小さく穴を開けチューブレス用バルブを差し込みます。穴を広げすぎると気密性が確保できなくなるのでキツいくらいがベスト。バルブナットを締めてリムに固定しますが締め過ぎは破損の原因になるので力加減は要注意です。

 ここからいよいよ「タイヤ取り付け」、「ビード上げ」、「シーラント注入」という難関作業です。今回はネットでよく見かける作業手順とは違う方法で実施しました。

 参考にしたのはこちらのYouTube動画。

 タイヤレバーも駆使してバルブ付近を開けた状態までタイヤを取り付けます。

 ポケット状に開いたタイヤにシーラントを注ぎます。

 分量はとりあえず60cc入れました。バルブ口(ポケット状に開いている方)を上にします。そうするとシーラントは下に移動することになります。

 そこから残りの開いた部分をタイヤレバーを駆使しつつはめ込みます。

 バルブが上に来るはずなのでそのまま空気を入れてビード上げを行います。初弾のこの空気入れはスコスコと空気が抜けていくので秘密兵器のインフレーターで「一気に」空気を入れます。そのまま最後まで空気が入っていかなかったのである程度膨らんで気密性が上がったところで通常の空気入れでトドメのポンピング。指定空気圧上限付近で定番の「パンっ!!パンっ!!パンっ!!」という音とともにビードがはまります。

 ちなみにチューブレスの場合はシーラントが入っているのでバルブを上にしないと逆流噴出する恐れがあります。

 空気を入れた後はリムラインが均等に出ているかをしっかりチェックします。さらに「ブシュー」っと盛大に空気漏れ・シーラント漏れを起こしていないかも確認します。少しリムからシーラントが滲んだように出ている箇所がありますが空気は保持しているようです。

 最後にシーラントが隅々まで回るようにクルクルとタイヤを回し放置。

 1時間後にタイヤを触ってみると明らかに空気がスカスカに抜けていたので再度、上限まで空気を入れてクルクル回します。

 数時間後にもう一度確認すると最初ほどではありませんが空気が抜けているので補充してクルクル回します。こうしてシーラントが隙間を埋めて気密性が上がっていくようです。

 とりあえず作業はこれで完了。あとは空気の保持状況を確認するのですが長くて1週間らしいです。明日以降どうなっていることやら・・・。

今回用意して良かった道具

タイヤレバー

 チューブレスの場合はタイヤビードとリムの保護から使用しないのが原則ですがフル活用しました。素手でもできないことはありませんが数日間の手の痛みに苦しめられるのであった方が良いと思います。

インフレーター

 予め注入した空気を「一気に」入れられる道具です。通常の空気入れで入れられるようですがポンプするたびに空気が隙間から抜けていくので用意しておいた方が確実だと思います。インフレーターが無ければパンク修理で使用される「CO2ボンベ」でも大丈夫らしいです。私は使用したことがないことと何回でも失敗できることからインフレーターを用意しました。

 

WTB – Byway TCS ロードタイヤ WTB – Horizon TCS ロードタイヤ